毎日のように、多忙な業務に追われたり、患者さんから理不尽なことを言われたりすると、「何でこんな思いをしてまで働いているのかなぁ」「辞めたいなぁ」と感じませんか。
一度辞めたいと思い始めると、その感情はすぐに大きくなって、気が付けば辞めることしか頭に浮かんでこないことってありますよね。
そうなると、もう、気持ちはどんどんネガティブになり、仕事に行く足取りは重く、仕事中もただただ苦しいと感じるばかりです。
そんな心が不健康な状態が続いている人は要注意です!
鬱病になる危険性があります。
今、あなたは気が滅入るほど悩んでいますか?
自分では大丈夫だと思っていても、実は危険なところまで来ているかもしれません。
そこで、まず鬱病危険度チェックシートを用いて、あなたの危険度を確認してみましょう。
次に、その原因となっている問題ごとの解決方法を見ていきましょう。
看護師の鬱病危険度をチェック
次の項目について、自分に当てはまる数をかぞえてください。
- 夜眠れないことがよくある
- 起床時間より早く目が覚める
- 休みの日は何もする気にならない
- 楽しいと感じることが少ない
- 意味もなく泣きたくなることがある
- 何をするにも億劫に感じる
- 食欲がない
- 消えてしまいたいと感じることがある
- とてつもない不安感に襲われる時がある
- イライラして怒りっぽくなった
結果
あなたは鬱病発症の危険性がとても高い状態です。
日常の中で楽しいと感じることが減ったり、笑うことが少なくなっていればとても危険です。
心が悲鳴を上げているサインととらえてください。
眠剤を使用して眠るなどの一時的な対症療法も有効ですが、長期的にみれば、根本的な原因を取り除くことが必要不可欠です。
いずれにせよ、かなり危ない精神状態におかれているということを、まずは自覚しましょう。
この後にご紹介する原因別の対処法をご参考にしていただきながら、早めに心の健康を取り戻す環境を整えましょう。
あなたは鬱病予備軍です。
一時の不眠や、苛立ちなどの場合には特に気にする必要はないと思いますが、慢性的にこれらの心の不調が続いている場合には、対応が必要になります。
また、あてはまる項目は少なくても、それが起きている原因に思いあたる節がない場合には注意してください。
自分では知らないうちに、ストレスをかけている場合もあります。
患者さんの心情を最優先に考えることに慣れすぎて、自分の心の声にふたをしていませんか?
私の勤務していた集中治療室では、自分のストレスに気が付かない人も多く、突然ストレス性の突発性難聴を発症している人も多かったです。
大丈夫と思っていても、もう一度「本当に大丈夫?」と問いかけることも大切です。
あてはまる項目にもよりますが、比較的、心は健康な状態であると言えます。
しかし、油断は禁物です!
常に強いストレスにさらされることが多い職業です。
小さな悩みと思っていたことが、知らぬ間に自分の中で大きくなり、「気が付いた時にはどうしようもないくらい自分を追い詰めてしまっていた」なんてことになる可能性も十分あります。
今は特に問題がなくても、自分の心の声に耳を傾ける習慣をつけましょう。
看護師の鬱病発症率を高める原因とその対処法は?
では、実際にどのような原因で鬱病になるほど辞めたいと悩んでしまうのでしょうか。
また、どのように対処すればよいのでしょうか。
細かく見ていきましょう。
人間関係によるもの
ある心理学者の「人間の悩みは全て対人関係の悩みである」という言葉のとおり、辞めたいと思う原因のほとんどがこれにあたるのではないでしょうか。
看護師はチームワークが基本です。
そんな中で、人間関係が構築できていなければ、ただでさえストレスの多い職場が、より辛い環境になってしまいます。
さらに、先輩からのいじめや嫌がらせなど、幼稚極まりない行いがあった場合には、自分ではどうすることもできずに、仕事に行くたびに胃が痛む人もいるのではないでしょうか。
または、逆に後輩に対して、必要なことが言い出せずに、すべて自分で抱えてしまい、辛い思いをしているという人もいるかもしれません。
どの職場に行っても、人間関係の悩みはつきものですが、職場を変えることで、解決することもあります。
特にいじめなどは、環境を変えただけで、これまで悩んでいたことが嘘のようになくなるでしょう。
実際にどのような職場が良いかというのは人それぞれですが、人間関係のストレスを最小限にするための、とっておきの方法があります。
それは、自分と同じ仕事スタイルを持つ人たちの多い職場に行くことです。
例えば、「子育てをしながら、のんびりゆっくり働きたい」スタイルの人は、ママさんの多い職場を選んだり、「キャリアをとことん突き詰める」スタイルの人は、そういった上昇志向の強い人が多くいる職場を選ぶということです。
自分と同じスタイルで働く人というのは、共感も得やすく、人間関係でストレスになるどころか、強い味方になってくれるはずです。
そういう視点で職場を探すことも一つの方法です。
激務によるもの
診療科や施設の規模によっては、かなりの激務を強いられることもあります。
そのような場合、毎日業務に追われて、目まぐるしい日々の中、自分の本来やりたかったことや、希望などが見えなくなってしまうことがあります。
また、全力で患者さんに向き合っているにもかかわらず、連日のように亡くなっていく現状に対して、無力感にさいなまれ、苦しんでいる人もいるのではないでしょうか。
これは俗にいう「バーンアウト(燃え尽き症候群)」です。
こうなってしまうと、これまで打ち込んできた仕事も、大変つらい苦行へと変貌してしまいます。
まずは、そこまで激務ではない部署へ異動してみることをお勧めします。
一度、その場を離れて、自分の心に英気を養ってから、自分は何をしたいのか考えてみれば良いと思います。
先ほども少し触れました私がいた集中治療室では、毎日のように救えない命が消えていきました。
振り返る時間もないほど、次から次へと流れていく時間の中で、私も自分の道が見えなくなる時もありました。
そんな時に、内科へ一度異動したことで、自分の心を整理することができて、もう一度集中治療室に戻ることを決めました。
そのあとは、以前のような無力感も迷いもなくなり、今できる精一杯を全力で頑張ろうと余裕が持てるようになりました。
一度その場を離れることで、見えてくることもあります。
このリセット方法はとてもお勧めです。
体調不良によるもの
部署によっては、度重なる夜勤や連勤が続くなど、体力的に厳しいこともありますよね。
看護師さんにとても多い自律神経の不調も、不規則なシフトが原因と言われています。
体調が悪い場合、対処法は一つです。
無理をしないこと。
夜勤がない部署を選択したり、十分に休息の取れるシフトに変えてもらったりすることです。
職場でそのような調整が難しい場合には、自由度の高い職場への転職も検討してみてはいかがでしょうか。
自分の健康は何より大事です!
まとめ
いかがでしたか?
鬱病になる危険性の高い低いにかかわらず、心を疲弊してまで今の職場に無理にしがみつく必要はありません。
他の職場も選択肢に入れながら、まずは自分の健康を最優先に考えてみてくださいね。
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