看護師として経験を積むと、管理職として成長するためにリーダー業務を任されるようになります。
先輩が、リーダー業務をこなしてきた姿を見ていると、自分に務まるのかと、不安になったり、実際やってみたら、思うようにいかず、つらくて辞めたいと思っている人もいるかもしれません。
気づいたら、どうしようもないほど追い込まれているなんてことはありませんか?
そのような人のために、ここでは、いくつか対処方法をご紹介します。
それは、大きく二つに分けて、「現在の職場に残りつつリーダー業務を上手に辞退する方法」と「新しい職場に転職する方法」です。
少しでも、悩んでいるみなさんのお役に立てれば嬉しいので、参考にしてくださいね。
リーダー業務を辞退する方法
まずは、今の職場で働き続けることを前提とした場合を考えてみましょう。
働き続けたいけれど、リーダー業務は辞めたくて悩んでいるという場合には、どうしたら上手く辞退できるのでしょうか。
専門分野へのキャリアを重視
専門分野へのキャリアとは、認定看護師の道を極めたり、教育の道に進みたいと考えたり、研究に力を入れるというようなことです。
そのように、進みたい道がある場合には、それを上司に伝え、辞退することも可能です。
つまり、リーダー業務を行う代わりに、専門性を高めることに重点を置き、職場に貢献するということです。
私の先輩は、師長になるほどの年齢でしたが、自分は糖尿病の認定看護師として、日本中の人を予防の観点から救いたいと、ボランティアで全国を回って指導していました。
そのため、勤務形態もばらつきがあることから、師長になることを辞退しました。
このように、自分の専門性や方向性を第一に考えて、行動することも可能です。
職場の上司の理解も必要ですが、同僚や後輩の信頼も厚い場合には、比較的容易に受け入れられるように感じます。
というのも、この先輩一人に限ったことではなく、部署は異なりますが、何人かそのような人が勤務先の病院に実際にいました。
そして、その人たちの誰もが、熱意を持って自分の使命に邁進し、その知識や技能を職場に還元していました。
やはり、人の心を動かすのは情熱です。
もし、あなたに他に打ち込みたいことがあるのなら、上司に伝えてみてください。
働き方を選択
上記のように、専門性を重視しないまでも、家庭での子供との時間を優先したい人や、家族の介護に時間を当てたい人など、働き方を選びたい!という意見も多いと思います。
多様性が認められる世の中です。
プライベートの時間を重視するという意見も尊重されるべきです。
リーダー業務がつらすぎて、プライベートとの両立が難しくて、看護師を辞めたいと感じてしまうなら、上司に素直に気持ちを伝えましょう。
仕事も大切ですが、自分の幸せが一番大切です。
そして、実は患者さんのためでもあります。
看護師さんのやる気が低迷したり、報われずに燃え尽き症候群などになっている場合には、提供する医療の質が下がり、医療事故につながりやすいことが分かっています。
プライベートも仕事も充実することで、前向きに患者さんにかかわれることができれば、ますます質もあがり、安全になるのです。
そういった観点からも、ネガティブな辞めたいという気持ちを引きずらないように対策をとることは非常に大切です。
違う職場に転職してリーダー以外のポジションで再スタート
これまでは、現在の職場に残るということを前提とした対処方法を挙げてきました。
次は、職場を変えるということが前提のお話です。
というのも、辞退する方法は何となくわかったものの、「リーダー業務を辞退したら、職場にいずらくなってしまう」、「プライベートを重視という風潮がないので、言いにくい」と思っている人もいますよね?
そんな人にオススメの方法が、ずばり転職です。
世の中にはリーダー業務を行う必要のない職場にも多くあります。
たとえば、看護師が自分1人の職場などは、自分のマネジメントを行えば良いだけですので、他人の心配をする必要がありません。
また、正社員以外にも、パートや派遣といった責任をそこまで問われない雇用形態もあります。
もしかすると、一度企業などで働くのも良いかもしれません。
一般の企業がどのようなマネジメント業務を行っているか、リーダー業務のつらさをどのように受け止めているのかなど、勉強になることも多いと思います。
そのような経験を積むと、自分の中の思いも変わり、新しい道が拓けてくる可能性があります。
看護師を辞めたいと悩む前に、違う世界に目を向けることも大切です。
せっかく苦労して取得した資格です。
自分の看護師としての幅を広げつつ、様々な可能性を覗いてみませんか?
最後に
リーダー業務をつらいと感じる背景には、後輩フォローが必要以上に多い、残業が多い、そもそも自分には向いていないなど、様々な理由が考えられます。
そのような時は、思い切って辞退したり、転職することも選択です。
勇気が必要な場合もあるかもしれませんが、リーダー業務がつらいために、看護師を続けること自体を悩んでいる場合には、違う道もあることを心のどこかに持っておいてください。
視点を変えてみると、違った自分の可能性が見えてくることもあるということを、ぜひ忘れないでくださいね!
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