あまりに多忙であったり、給与に満足できなかったりして、あまり深く考えずに勢いで職場を変えた人はいますか?

そういった場合、よくよく考えると、その職場が実はとても恵まれていた!なんて後から気づくことも少なくありません。

そうなると、一度出ていったものの、出戻りしたくなってしまいますよね?

でも、実際のところで戻りは可能なのでしょうか。

出戻りの実態

結論から言うと、出戻りは決して少なくありません

私の周りでも、多くの看護師が出戻りをしています。

特に、結婚や妊娠のために離職した看護師さんなどは、職場に問題があるわけではなくて、職場の制度に納得がいかずに退職していることが多いため、育児などが落ち着いた後に、復帰してくる人も多いのでないでしょうか。

実は、私もその一人です。

一度職場を離れ、他の職場で働いていたのですが、制度の変更があったと以前の同僚から連絡をもらい、出戻りすることにしました。

気持ち的には、一度出ていった人間が、戻ることに抵抗を感じていましたが、全く問題なく復帰できました。

出戻りする際に押さえておきたい重要なポイント

では、実際に出戻りを考えた場合には、どのような点に注意すればよいのか、ポイントでみていきましょう。

まずは、出戻りが可能か確認。これが必須の条件になります。

自分では戻りたいと思っていても、離職した後に、補充要員がすぐに採用されて、人数が足りているなどの場合もあります。

では、どのように確認をすればよいでしょうか。

一番早く確実な方法は、現在もその職場に勤めている元同僚に聞くことです。

同僚の意見であれば、正確に現状を知ることができますし、リアルな感覚を得ることができます。

その際に、なぜ自分が戻りたいのか、どんな悩みを感じていたのかなど、職場で働いていた時のことや、現状を詳しくつたえておくことも大切です。

そうすることで、元同僚は、あなたが何を重視しているのか、それが合う職場であるかなど、判断する材料が多くなり、より的確な意見を言う手助けになります。

あまり情報共有をすることなく、元同僚の意見を何となく聞き、以前の感覚のまま戻ったてみたら、まったく状況が変わっていた!!なんてことになれば、お互いに不幸ですので、きちんと共有しておきましょう。

また、別の手段としては、上司に確認を取ることです。

たとえば、主任や師長などの管理職の人に、戻ることが可能か直接確認します。

というのも、より的確に組織の問題をとらえている立場の人になりますので、シビアに正直な意見をくれるでしょう。

必要ないと言わてショックを受ける可能性もありますが、優秀な人に戻ってきてほしい!!と背中を押してくれることになるかもしれません。

さらに、管理職の人が直々に出戻りを認めるということは、かなりの力を発揮します。

それは、実際に戻る際に、管理職が決めて迎え入れたという形は、いわばトップダウンになるわけで、組織の人間はすんなりとその決定を受け入れるようになるからです。

元上司に連絡をとる手段は、なかなかないかもしれませんが、かなり有効な手段ですので、検討してみてください。

出戻りのメリット・デメリット

次に、実際に出戻りした場合には、どのようなメリットやデメリットがあるのか見てみましょう。

メリット

当然ですが、「慣れた職場で働ける」という点が最大のメリットになります。

業務の流れや、物品管理、事務処理にいたるまで、勝手知ったる場所は、想像以上に気が楽です。

私も出戻りした際に、この点をもっとも強く感じました。

新しい職場に行くと、そういった基本的なことから人に確認する必要があり、慣れるまでに時間がかかります。

また、経験を積めば積むほど、職場ごとにカラーがあることを経験してくるので、記憶も混同しがちになります。

その点、元の職場なら体が覚えており、ストレスなく動けるのです。

その他にも、良く知っている同僚と働くことができたり、看護してきた良く知っている同じ患者さんを担当することも、楽しかったりします。

これは、人によっては、メリットにならないかもしれませんが、出戻りをすると、周囲の期待が大きかったのを感じました。

同僚たちは、同じ職場に居続けているため、外の世界をあまり知りません。

その点、自分は環境の異なる他の職場で、すくなくともある程度の経験を積んできているため、知識や技術などを教えてほしいと言われることも多くありました。

それに伴ってか、出戻りした後は、昇給する機会が多かったように思います。

人によっては、「そんな期待は重い!!」と感じるかもしれませんが、心配されるよりは、はるかに心地よい空気ですよ。

デメリット

では逆に、デメリットとしてはどのような点があるでしょうか。

例えば、人間関係が変わっていて、仲間外れにされるなどは、よく聞く話です。

また、それと関係するものですが、看護師経験があるにもかかわらず、新人と同じような扱いをされてしまうなども、私に周囲では悩んでいる人がいました。

新規で職場に来た人は、経験関係なく「新人」という括りをする職場はないでしょうか。

他にも、一度出ていったことから、あまり現場としては歓迎ムードではなく「逃げた人」という意見を持たれてしまうなどです。

このように、デメリットで一番多いのは、やはり人間関係ではないでしょうか。

そして、意外なデメリットが、今度は辞められない雰囲気があるという点です。

先ほど、「職場に戻ることが可能かどうか確認する」という点について触れましたが、その際によく確認をせずに、何となく戻って、やっぱり嫌だと感じでしまうこともあるかもしれません。

しかし、今回は了承を得て戻ってきた身です。

これをもう一度退職するとなると、あなたへのイメージはあまり良くないものになってしまうかもしれません。

そこで、出戻りを悩んでいる人に、もう一つおススメする方法をご紹介します。

出戻りせずに転職した方が良いかも?

出戻りをすることも選択肢ですが、同じような職場を、新たに探すことも視野に入れてみてはどうでしょうか?

現在の職場に問題を感じ、前の職場を比較している現状であれば、あなたにとって何が大切かよく見えている状況のはずです。

それを大いに活かし、転職先を探してみることも可能です。

出戻りを考えている人は、良く知っている職場に安心を感じる場合がほとんどだと思いますが、実際に戻ってみたら、内部環境は激変していた!なんてことも、あり得ます。

あまり情報収集せずに、勢いで出戻り後悔するくらいなら、時間をかけて情報収集している間に、新しい転職先も並行して探してみることをおススメします。

両方の良い条件を比較し、納得がいくまで検討する方が、その後もきっと楽しく働けるのではないでしょうか。

もし、転職という視点を持っていなかった人は、「別の選択肢としての保険をかける」くらいの気持ちで考慮に入れてみてください。

まとめ

いかがでしたか?

出戻りを考えているみなさんは、どの選択肢を取ろうと考えたでしょうか。

重複しますが、私は出戻りをして、最終的に、夫の転勤の関係でやむを得ず退職をするまで、とても楽しく働けました。

しかし、私のようなパターンばかりではないと思いますので、少しでも出戻りに不安を抱えているのであれば、転職を選択しても良いのかと思います。

いずれにしても、一生懸命働いている皆さんを、同じ看護師として応援します!