看護師の仕事は基本的に重労働であるということが分かっているため、今の職場に多少の不満を抱えていても、特に気にしないという人はいませんか?
もちろん楽しく働いていいけるのであれば、特にマイナス面に目をむける必要はありません。
しかし、今の職場を辞めようかどうか悩んでいるものの、見極め方などに悩んでいる人は注意が必要です。
無理して働き続けて、体も心もボロボロになってしまう前に、辞めるべき限界の見極め方などについてご紹介いたします。
体力的な限界点の見極めポイントはここだ!
勤務が終わるととにかく疲労困憊
日勤でも夜勤でも、仕事が終わると、電池が切れたように、ぐったりとしてしまう人は要注意です。
特に、勤務後は何もやる気が起きずに、ひたすら休養にあてるような日常を送っている場合には、本気で離職することを検討することをおススメします。
もちろん、看護師は多忙な業務ですし、疲れます。
さらに、新人看護師さんなど、業務に慣れていないが故の疲労である場合には、ある程度仕方ありません。
もう少し様子をみることをおススメします。
しかし、経験年数を経た看護師さんで終業後にひたすらぐったりしてしまうというのであれば、職場に根本的な問題があると考えて良いでしょう。
たとえば、チーム編成や業務内容に、偏りがあったり、あなたばかりが責任を取らされる位置に立たされていることなどはありませんか?
もし思い当たる節がある場合には、その点が辞める見極めポイントかもしれません。
職場の勉強会等で休みがつぶされる
これは、体力的に非常につらい状況ですが、かなりの人数の人があてはまることではないでしょうか?
休日なのに、勉強会ということで参加を強制されたり、強制されないまでも、出ないといけない雰囲気が出来上がっていたり。
これが続くだけで、辞めようかと悩む大きな理由になったりしますよね。
他にも、勉強会だけでなく、係りの活動や研修会などへの参加も必須であったりと、何かとプライベートな時間を費やす必要が出てくることもしばしばです。
こうなると、業務での疲労に、休日の疲労も重なり体力的には限界を迎えます。
休みは休みとして休養し、次の業務に備えるための時間です。
その点が損なわれている職場で長く働くことは難しいのではないでしょうか。
すぐに決められないという人は、休日を返上して行っていることに、満足できているかどうかをよく考えてみてください。
辛いなりにも満ち足りているのであれば、もう少し様子をみて、またしばらくしたら、同じ質問を自分に投げかけてみてください。
その答えによって、辞めるかどうか見極めることもできます。
夜勤がやたらと多い
診療科などにもよると思いますが、夜勤の回数が他の部署に比べて多いということがしばしばあります。
夜勤は、実に様々な影響を体に及ぼすことは、先行研究等で分かっています。
上手な付き合い方や、休息方法などのガイドラインが出されるほど、自己管理が重要な勤務体系です。
そんな状況が頻回に発生する職場は、体力勝負と言っても過言ではないでしょう。
体力的に限界を感じている人は、この点は非常に重要かつ明らかな見極めポイントになります。
精神的な限界点の見極めポイントはここだ!
いじめなどがある
職場を辞めようか考えている人の多くは、人間関係についても悩んでいる場合が、圧倒的に多いです。
そして、人間関係は体力の問題以上に、身体に大きな疲労を蓄積していきます。
それはみなさんご存知の精神的な疲労です。
多少は大丈夫と甘く見ていると、あとで大変なことになるかもしれません。
私の同僚は、異動後に人間関係に悩みながらも、無理に働いていました。
会うたびに、憔悴している姿をみていたので、そろそろ辞めるという選択肢も考慮した方がいいのではないかという話をしていました。
すると同僚は、あと半年だけ頑張って、考えると言ったものの、その時から1か月で、精神的に参ってしまい看護師を辞めて実家に帰ってしまいました。
頑張り屋さんだったので、心配していましたが、やはり無理をして続けても長い目でみれば最終的に苦しい結果になるので、早い段階で見極めることは重要かもしれません。
将来性がない
これも、辞めたい気持ちに追い打ちをかける理由になると思いますが、自分のキャリアや、将来設計に見合わない職場だと感じると、いずれ退職しようと思いますよね。
専門性を高めたいと思うことや、結婚などの生活環境の変化にも柔軟に対応することを望むのは、当然のことです。
職場の制度や環境は、時に大きく変化することもあるので、今すぐに辞めた方が良いとは感じませんが、自分が何を重視しているのかについて、今からよく考えて、さらに期限を設けると良いと思います。
例えば、キャリアアップのための支援制度が確立すると聞いているが、なかなか出来上がらない。
それであれば、あと一年待機してから、退職するか見極めるなどといった感じです。
無力感に苛まれる
看護師として働いていると、きっと誰しもが感じたことのある「無力感」。
それを一番感じるのが、患者さんが亡くなった時です。
私も新人の頃、最初の受け持ち患者さんが亡くなった時、どうしようもない無力感と、自分の中の死生観の無さに打ちのめされました。
こういう感情的な疲労は、思いのほかダメージが大きいです。
感情移入をしたくてしているわけではありませんが、職業上、患者さんや家族の感情の渦の中に入る機会はとても多いので、仕方ありません。
ある程度は慣れによるものもあると思いますが、私はしばらくこの状況に悩まされていたので、もし今同じ悩みを抱えている人がいるのであれば、とても気持ちが良く分かります。
人によっては、これも辞める見極めポイントになり得ると思います。
限界を感じたら部署異動か転職をしよう!
ここまでいくつかの見極めポイントをご紹介してきましたが、実際のところ悩んでいる場合にはどうしたら良いのでしょうか?
まずは、上記のいずれの理由にもあてはまることですが、その部署だけの問題である場合には、部署を異動するという手段がおススメです。
部署特有の雰囲気や暗黙の了解は、思っている以上にはびこっています。
一度少し足を踏み出せば、そんなことに気が付けますし、さらに悩みの種は限定的なものだったと感じ気持ちが楽になるでしょう。
また、仮に異動先の部署が多く存在しない職場の場合には、思い切って転職するということも良いと思います。
これも同じ理由ですが、今あなたが悩んでいる問題は、一歩外に出れば全く発生しない限定的なものであることがほとんどです。
夜勤が多いなら、クリニックなど入院設備のない職場へ転職したり、いじめがあるのであれば、同世代や同じ状況の人が多く働く職場を選んだりと、解決方法は無数にあります。
ずっと長く働いてきたから、外に出ることを不安に感じる人も多いかもしれませんが、その必要はありません。
あなたにあった職場は必ず見つかります。
そして、万が一、転職後に現在の職場が一番良かったと感じたなら、出戻るという選択肢もないわけではありません。
思い切って、外に出てみることも楽しいですよ。
まとめ
看護師の仕事は、本当に重労働です。
しかし、その職業になるために、これまで必死に努力してきたはずです。
その資格を存分に活かし、楽しく働くためには、時に現状をしっかりと見極めて、より良い条件の職場を求めることも大切です。
患者さんを一番に考えることも重要ですが、あなた自身も同じように大切なことを忘れないでください。
これからは、自分で働き方や職場を自由に選びませんか?
早めの行動が◎
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