小児科の看護業務は、無邪気な子供と関われる楽しい職場というイメージもありますが、逆に子供がゆえに、やりきれない場面も多くあるという印象を抱く人も多いと思います。
私もNICUに勤務していた時は、あまりに非常な現実に何度も心が折れそうになったのを覚えています。辞めたいと思ったことが何度もあります。
そんなある意味特殊な小児科勤務ですが、働いている皆さんはどんなお悩みを抱えていますか?
お悩み別の、転職先を一緒に考えてみましょう!
お悩み別のおススメ転職先
様々な悩みがると思いますが、小児科勤務において、特に聞かれる内容をピックアップしました。
患児の親との関係性に悩んでいるなら整形外科へ
これは、王道中の王道の問題ですね。
小児看護の特徴として、親御さんのケアをすることもとても重要な業務の一つですよね。
というより、そちらが主な業務といっても過言ではないほど、患児と両親やご家族は一体となっています。
そして両親の中には、とても協力的なタイプの人もいれば、難クレームばかりを突き付けてくる人もいます。
そういう難しい両親を接することが多くてストレスに感じている場合には、成人を対象とした領域に転職するのが一番早い解決方法です。
それも、自分で判断可能な患者さんたちの多くいる整形外科などがおススメです。
事故やスポーツなどによる外傷のため入院している患者さんが多く、それ以外は健康的な状態であることが一般的です。
そのため、自分の状態を正しく理解でき、また治療についても自ら決定できます。
よって、本人以外の周りを中心とした、やや遠回りなやり方で物事を進める必要がありません。
小児科で働く皆さんは、おそらくお子さんが好きなために選択したのだと思います。
そんな中、いきなり成人領域に行くように考えられないかもしれませんが、両親との関係性の問題は、小児科の特徴です。
これがつらくて辞めたいなら、積極的に別の道も考えてみてくださいね。
楽しく働くことが一番ですよ。
緻密な作業に疲れているなら精神科へ転職
これも、またしても小児科領域の特徴ですが、子供への治療はとても繊細で緻密なものになります。
例えば、点滴一つをとっても、成人のように薬剤1ボトルなどではなく、体重ごとに何CCなど、計算方法が独特です。
また、医療機器も小さく、寸法や設定がことなることは言うまでもなく、使用方法も成人とは異なります。
このようにすべてに緻密な作業が要求されますよね。
私がいたNICUでは、調剤ミスなどの事故を防止するために、様々な対応を取っていました。
それでも、何かをする際は緊張しましたし、常に集中力が問われていたことを鮮明に記憶しています。
一度、職場の先輩が希釈量を誤って、患児に投与したことがありました。
その薬剤は、病棟でよく使われていたもので、決して珍しいものでも何でもなかったのですが、逆に毎回使用する慣れからくるミスでした。
その時に、先輩が「慣れなくても緊張、慣れても緊張」と言っていたことを思い出します。
本当にそのとおりです。
小児科特有の緊張感です。
小児科を専門としたクリニックなど、侵襲の大きな処置がないところへ行かない限り、避けては通れません。
仮に、このストレスに悩んでいる人がいるのであれば、精神科領域への転職をお勧めします。
精神科の病棟でも、外来でも構いません。
患者さんに投薬をすることはあっても、点滴どころか、侵襲的な処置はほとんどありません。
他の診療科領域では、頻度は減るものの、多少の処置を行うことは避けられませんが、その点精神科は安心です。
これまでの勤務した経験がないと、疾患の理解のための勉強が必須になりますが、それはどこも同じですよね。
しかし、緻密な業務を求められるストレスから解放されるのですから、多少の準備は大したことではないかもしれません。
総合病院のような大きな施設ではなく、精神科のみの専門病院などの職場を選択すれば、教育制度もしっかりしていることもありますし、キャリアアップにもつなげることができますよ。
いろいろ選択肢が広がるのは、前向きになれますよね。
やりきれない現状を直視するのが辛いなら慢性期病院へ
小児科のクリニックに勤めている方は、あまり経験のないことかもしれませんが、重症な患児が来院するような病院では、幼い命が失われる瞬間に立ち合わなくてはいけない時はあります。
大人の患者さんにも、そういう時はやりきれない気持ちでいっぱいになってしまいますが、小さな子供となると、心を押しつぶされるような無力感に苛まれます。
この気持ちを抱えている人はいませんか?
看護師は、一人のことに深く心を囚われてはいけないと、よく言われます。
それは、他にも多くの患者さんを担当している責任があるため、業務を滞らせてはプロではないということ。
また、毎回心を疲弊させていては、看護師を続けられないなど、様々なことが言われています。
しかし、私たちも人間です。
感情に揺さぶられて、心がすり減ることだって当然あります。
ですから、そのような悩みを抱えているのであれば、転職したって良いのです。
例えば、慢性期の病院などはどうでしょうか?
時間の流れがゆったりしていて、診療科を選べば、悲しい場面に遭遇する機会も少なくできます。
また、究極のところ、終末期医療を専門としている施設などで働けば、ただ悲しい別れを経験するだけでなく、笑って最期を迎えられる支援をすることもできます。
そのような経験ができれば、他のどの診療科や職場に行っても、経験を活かすことができるのではないでしょうか。
いつか、その経験が患児の役に立つかもしれないですし、一度離れてみることを検討するのも良いと思います。
小児科勤務経験を活かすならこんな転職先はいかが?
小児科に勤務している方は、どのような職場にいるでしょうか。
町のクリニックなど、地域の子供たちの健康維持に携わるような職場でしょうか。
そのような人は、親や子供と双方の日常の関りの中にいることが多いので、健康増進を含めた関りのできる職場が良いと思います。
例えば、妊産婦検診センターでの勤務や、小児看護領域の教員も良いかもしれません。
小児科を離れて考えるなら、介護系の職場も良いと思います。
デイサービスなどは、高齢者とコミュニケーションを取りながら、遊びを行ったりします。
子供との遊びとは異なりますが、遊びを通した人との関わり方は同じです。
そういった面では、これまでのスキルを十分に活かせるのではないでしょうか。
次に、総合病院などの小児科に勤務している人は、どのような職場が向いているのでしょうか?
一番良いのは、イベントやツアーナースのお仕事です。
総合病院では、緊急時の対応や、外傷の手当などを行う機会もあります。
イベントなどの救護班として勤務すれば、子供の救急対応の経験を活かすことができます。
また、他にも企業の電話オペレーターなどの仕事も良いかもしれません。
お客さんから健康の相談に答えるような仕事ですので、子供の体調を心配した親の救急車を呼ぶタイミングの相談など、実践的な知識が役に立つでしょう。
まとめ
小児科の看護師さんは、視点を変えれば小児科だけでなく、様々な方面で活躍できることが伝わったでしょうか?
つらい思い出無理して働くより、自分らしく過ごせる職場に転職してみてみませんか。
思ったより、ハードルは高くないはずです!
新しい自分に出会えるチャンスです。
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