あこがれの看護師となった新人看護師の皆さんは、充実した看護師生活を送ることができていますか?
多くの方は毎日新たなことを学びながら、充実した看護師生活を送ることができているでしょう。
しかし、中には毎日「パワハラ」と戦いながら、何とか頑張って看護師として活躍されている方もいるのではないでしょうか。
同じ医療のチームであるにもかかわらず、先輩看護師や医師からパワハラを受け、つらい思いをしている新人看護師は、全国にたくさんいます。
このページでは、新人看護師に対するパワハラの実態と解決策を紹介します。
新人看護師にとってのパワハラの境界線は?
まず、パワハラとはどんなものか紹介します。「上司はちょっと厳しいけど、自分はパワハラに合っていないはず」と考えている新人看護師さんも、当てはまることがないか確認してみてくださいね。
日本看護協会は、パワハラを「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や職場での人間関係などの優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える行為」と定義しています。
定義を見てもわかるように、先輩看護師や医師があなたが「いやだな」と感じる言葉や態度をとることが、パワハラとなるのです。
パワハラにもいろいろある
厚生労働省は「明るい職場応援団」というサイトを開設しています。
ここでは、パワハラを6つに分類して解説していますので、この6つの分類を新人看護師が受けやすいパワハラの例と合わせて見てみましょう。
- 身体的な攻撃
たたかれる、小突かれる、殴られる、蹴られるなど - 精神的な攻撃
患者さんの前で失敗を責められる、「ほかの新人よりも使えない」などの人格を否定されるなど - 人間関係からの切り離し
自分だけが委員会や係の活動に参加させてもらえない、歓迎会の開催を自分だけが知らされていないなど - 過大な要求
一回も見たことすらない処置を一人でするように要求される、短期間で勉強会の資料作りを完成させるように要求されるなど - 過小な要求
いつまでたっても部屋持ちをさせてもらえない、環境整備だけをさせられるなど - 個の侵害
プライベートなことにまでダメ出しをされる、家族の悪口を言われるなど
これらはパワハラのほんの一例です。
こういった状況に心当たりがある新人看護師は、早急に対処する必要があります。
なぜ、新人看護師はパワハラのターゲットになりやすいのか
先輩看護師や医師の中もパワハラを受けている場合がありますが、最もパワハラ被害者となってしまうのは新人看護師です。
なぜ、新人看護師はパワハラの被害者となってしまいやすいのでしょうか。
まず、医療関係の仕事は患者さんの命を扱う仕事ですので、非常にストレスがたまります。その「ストレスはけ口」として、新人看護師を利用しているケースが多いです。
新人看護師はその職場で最も立場が低いため、暴言を吐いたりしやすいのでしょう。
また、自分だけでなく他のスタッフも新人看護師に対して暴言を吐いたりしていると、どんどん感覚がマヒしてしまいます。その結果、「パワハラ」に発展してしまうケースもあります。
中には、「私も新人の時に先輩看護師から冷たい態度を取られたから」と、自分が受けたパワハラの仕返しのために、自分も新人看護師に対してパワハラをするという人もいます。
私自身も新人看護師の時に病棟師長から「無視をされる」「話を全く聞いてもらえない」「ほかの新人看護師と比べて使えない」などのパワハラを受けました。
その理由が、「今どきは新人に対して甘すぎる。私の時はこれ以上の嫌がらせをされたから、無視するくらいまだましでしょ?」です。
自分が過去に受けたパワハラを理由に、毎年新人看護師の中からターゲットを一人決め、パワハラをしているような人でした。
パワハラを受けていると、「自分が悪かったのか」と考えてしまいがちです。
その結果、精神的なストレスが大きくなり、うつ病などのメンタル障害になってしまう場合も少なくありませんので、適切な対処をする必要があります。
新人看護師がパワハラ被害にあったときの対処法
だれにも相談できず、ただ耐えているだけという新人看護師の方はいませんか?
パワハラに悩んでいる場合、どのようにすべきか紹介します。参考にしてくださいね。
信頼できる人に相談をする
自分一人で抱え込み、だれにも相談できずにいると、ますますパワハラの内容がひどいものになっていくことがあります。
まずは、自分が信頼できる人に相談しましょう。相談相手は家族でも恋人でも同期でも大丈夫ですが、「信頼できる人」にしてください。
先輩看護師や医師からパワハラを受けている場合は、病棟師長などの所属部署のトップに言うようにするといいでしょう。あなたを守ってくれます。
しかし、病棟師長がパワハラをしているのであれば、さらに上の看護部長に相談すると安心です。
相談することで改善することが多いですし、あなた自身の気持ちもラクになりますよ。
メンタル面に異常があれば、専門機関を受診する
不眠や食欲不振、疲れが取れないなど、メンタル面に異常が見られる場合、メンタルクリニックや精神科、カウンセリング機関などを受診しましょう。
症状が軽いうちに適切な治療を行うことで、重症化を防ぐことができます。
受診が遅くなると、長期間メンタル面の症状で苦しむことにつながるかもしれませんよ。
パワハラ被害を記録をする
いつ、だれにどのようなパワハラを受けたのか、メモでいいので記録をしておきましょう。
誰かに相談する前にパワハラの内容をまとめておくことで、落ち着いてほかの人に相談することができます。
また、「実際にパワハラを受けている」という証拠にもなりますので、メモをすることをオススメします。
状況の改善が難しそうなら、早めに転職を決断しよう!
誰かに相談をしても、なかなかパワハラが改善しないこともあります。
また、状況は改善したとしても、パワハラをしていた先輩看護師や医師の顔を見るだけで恐怖を感じるなど、あなたが思っている以上にメンタルがダメージを受けていることもあります。
このような場合、我慢して現在の職場で働き続ける必要はありません。思い切って転職をしましょう。
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