老人ホーム看護師になると身につくスキル
高齢者看護スキルがUP
老人ホームに入居するのは高齢者ばかりであるため、高齢者特有の症状、疾患に関しての知識、技術などのスキルが必要になります。高齢者は若い頃よりも病気になりやすく、怪我をしやすく、更に治りにくくなります。自己治癒力が年齢と共に衰えていくため、老人ホームに勤めていると脆い身体を持った高齢者を気遣うためのスキルが身についていきます。
特徴的な疾患について最初から知っておく必要はなく、働いていくうちに徐々に知り、詳しくなっていくものです。学んでいこうという意欲を出す前に、まず入居者がいるわけで、否が応でも知識が身についていくのです。
コミュニケーション能力
勤めているナースは当然のことながら入居者よりはるかに年下で、ジェネレーションギャップに悩まされることも発生します。同年代の家族がいる場合を除いて、年の離れた相手とのコミュニケーションに悩むこともあると思います。
しかし、悩む分だけ様々な年齢の人の接し方のスキルを得ていくのです。人生の先輩として話を聞くのも勉強になりますし、年上を敬う精神を養うことにも繋がります。円滑に入居者とコミュニケーションを図れるようになれば合格です。
入居者の他に、一般の介護職員との連携が不可欠となってくるため、同僚として同じ職場の異なる職種の者として交流とコミュニケーションが不可欠になってきます。老人ホームでは複数の職種の人々が連携する必要が出てくるため、チームワークというスキルが身についてきます。従って、コミュニケーションは職場で人間関係を上手く構築していく能力というわけです。
体力勝負
ナースに不可欠のスキルとして体力があり、老人ホームでは病院勤めよりも体力が必要になってきます。老親ホームの看護師では夜勤がないことが多く、残業が少ないためハードな勤務形態に対する体力の消耗はあまりありません。
ただし、身体を動かしにくい入居者を移動させるため、抱き上げたりすることが多々あり、体力勝負になってきます。むしろ、一般病棟に入院する患者さんより細やかな気配りが必要とされるため、体力を細かく使う集中力も必要とされるでしょう。
介護のスキル
これまで看護のスキルだけを身につけていた人にとっては、介護のスキルと経験を身につけていくことになります。こうした介護の経験を得ていくに従い、本格的にケアマネージャー(介護支援専門員)の資格を取得しようと言うナースも出てきます。
ケアマネージャーの資格取得の条件には、数年の実務経験が必要となってくるためちょうどよい経験の場となります。スキルアップを図るために経験を積み、介護について学び、福祉についての情報を集められるためケアマネージャーの資格取得には最適の職場となっています。ナースの資格同様、これからの高齢化社会では有意義な資格となってくれることでしょう。
老人ホーム看護師の関連資格
- 老人看護専門看護師
- 認知症看護認定看護師
- ケアマネージャー
看護職の国家資格を持ち、老人保健施設、老人ホーム、訪問看護ステーションなどの老人看護の施設で実務経験を5年以上積むことで受験資格を得られます。老人ホームへ転職して働いている看護師の中には、こうした老人看護専門看護師のような専門資格を得る目的の人もいて専門知識と技術を得ることにより、専門家になろうとしています。認定審査に合格後も5年ごとに更新審査の義務があり、高齢者の意思を尊重し、人間としての尊厳を守ることをサポートする目的で働いていくことになります。
老人ホームの入居者には認知症を始めとする高齢者独特の症状を持つ人が多く、認知症の専門家として勉強したいという意思を持つナースが少なからずいます。条件は看護職の資格を持ち、認知症患者の多い老人ホームなどの医療・福祉施設で看護の実務実績を持っていることです。その上で認知症患者を5例以上担当している必要があります。