日本の看護師の仕事は、きつい、汚い、危険などと表現されますが、海外で働く看護師の現場の実態が気になったことはありませんか?

少子高齢化により看護師の人手が足りない日本の医療現場から、海外へ脱出したいと考えている看護師の方もいるかもしれません。

日本の看護師の地位は、医師の介助者と考えられたり、医師、作業療法士、理学療法士、薬剤師等の医療関係者が「先生」と言われることがありますが、看護師にそう言われることはなく、その地位の低さに驚かれることがあります。

しかし、海外では、看護師の地位が高く、給与や待遇も良く、看護師になりたい男女が多い現状がありますが、その資格取得過程がとても困難を要するようです。

では、日本と海外の看護師の地位や待遇、日本人看護師が海外で働く為の道のりについてお話します。

日本と海外の看護事情

日本の看護

日本では、完全看護をとる医療機関が多く、看護師は医師の診療の介助と日常生活の療養支援を行います。

医師の指示に基づき検査や治療、ケアを行います。

また、清潔支援、食事援助、移動や移乗、排泄支援まで全てを担当します。

平均年収300万円~400万円程度と言ったところでしょう。

中国の看護

清拭、トイレ介助や排泄介助、体位変換などは、家族が泊まりがけで行います。

看護師の負担軽減のために、日常生活支援を家族が行っているようです。

アメリカの看護

実力主義のアメリカの看護師事情は、年収300万円~1000万円と格差があり、医師と対等に議論しながら治療に参加します。

イギリスの看護

年収350万円~500万円程度でボーナスはないようです。

休暇が多く、肉体的にも精神的にもストレスが少ないよう配慮がなされています。

日本の看護師資格があればイギリスでの看護師勤務が可能です。

オーストラリアの看護

年収500万円~700万円程度で、退職金、ボーナス、交通費などの支給がありますが、お国柄税金が高いです。

看護師の地位が高く、医師の指示なく受け持ち患者に自分の判断で看護行為が出来ます。

ニュージーランドの看護

ニュージーランドは、介護医療先進国ですが、看護師資格のような資格試験を受けなくても勤務する事ができます。

ですが、平均年収360万円程度支給されている現状があります。

給与は高くありませんが、国の政策で福祉、保健、医療の心配が無いと言う特徴があります。

海外で看護師として働くためには

まず、海外で看護師として働く為にも日本で看護師国家試験に合格し、看護師免許を取得しておく必要があります。

しかし、看護師資格については世界共通で働ける資格がありません。

各諸外国の看護師の資格についての取り決めに則り、その権利を得なければなりません。

イギリス、アメリカ、イタリアなどは、海外で看護師として働く為に、試験や審査を受けなければなりません。

日本で看護師資格があることを証明しなければならず、厚生労働省の証明書を要します。准看護師資格のみの看護師は、看護師国家資格を取得しなければなりません。

また、医療や看護に必要な英会話が出来なければなりません。

看護師としての経験があり、英会話が出来る看護師は採用されやすいようです。

海外では、より高度な医療を提供するために看護師教育の厳しさゆえ、人材不足となっている国もあります。

その厳しい現場に対応できるのであれば、国外の看護師も引き受けたいと海外看護師を受け入れる国も多くあるようです。

まとめ

日本の看護師の地位は、まだまだ低く、医師の看護師を見る視線も上からと感じることがあります。

対応に意見が言える状況にはなく、医師の指示を頂くというスタンスの医療機関が多い現状があります。

より高度に、自分のスキルを高めたいと海外の医療を経験したい看護師も増え、看護師留学を行う人もいます。

やはり、どの国でも現場でも、看護師の質の高い援助が求められることは同様なようです。