所属場所によって違う看護師の適性

病院での看護師の配属先はいろいろあります。

  • 急性期病棟や慢性期病棟
  • 手術室や外来勤務
  • 内科や外科
  • 産婦人科や小児科など

院内の配置転換によって配属先は決められますが、やはりそれぞれの配属先によって「向いている看護師」と「そうでない看護師」がいます。

では、どんな所属場所にどんな看護師が向いているのでしょうか。

部署ごとの特性にあった環境に影響されて適応していく

一般的なイメージだと、外科や手術室、救急外来の看護師はテキパキとしていてキツイ感じ、、内科や小児科の看護師は優しくてにこやかな感じというイメージでしょうか。

それぞれの部署には、部署ごとに特性があるので自然にそういう感じになってしまいます。外科や手術室では迅速で適切な判断を常に必要とするので、もともとおっとりした性格の人もそこで勤務するうちに必要に迫られキツイ性格にもなるのです。

小児科ではいつもムスッとした顔をしていたり物言いが威圧的だったりすると子供たちが怖がってしまうので、優しく話しかけたりいつも笑顔でいる必要がありますよ。

部署に配属されてからその環境に影響されて適応していく人が多いですが、基本的に配属先は自分で選べないので中にはどうしてもその部署が合わない人もいます。

部署の特性に順応できないと…

前に一緒に働いていた同僚看護師で、内科病棟に長くいてその後に配置転換で手術室勤務になった人がいます。看護師としての経験もあるし技術的には全く問題はなかったのですが、手術の緊迫した雰囲気にどうしても慣れることが出来ずミスを繰り返し、そのためだんだん自信を無くしてとうとう出勤できなくなってしまいました。

しばらく休職してから再度の配置転換で復職しましたが、努力だけでは適応できない場合があります。

今は意欲がある人はどんどん勉強して研修を受け、専門性を持った看護師として活躍する人も増えてきています。どの部署でも問題なく働けるのは理想ですが、よりその人の適性に合った所属場所が与えられれば看護師にとっても患者さんにとっても良いとこですよね。

どこの部署に行っても重宝されるには

では、どんな看護師になればいろいろな部署に行っても適応できるのでしょうか?どんな部署でも仕事のできない看護師なんて欲しくありません。

  • 正確な看護技術は必須
  • 患者さんへの慈愛の気持ち
  • 何でも吸収しようとする積極性

誰でも未経験のことは不安で自信のないもの。

しかし、だからと言っていつまでも苦手意識を持って敬遠ばかりしていると、いつまでたっても経験値が上がらず苦手なままです。初めてのことでも自信のないことでも自分から積極的に経験するようにして、経験値を上げ自信を持って出来るようにすることが大切です。

しかし、これは一般論で実は本当に必要なのは、「どんな時にも動じず冷静でいられる気持ち」ではないかと思います。

どんな時にも動じず冷静でいられる気持ち

もちろんそれには豊富な知識と経験に基づいた看護師としての自信も必要です。看護のどんな場面でも患者さんを不安にさせる言動はあってはならないことです。急変だったり患者さんから答えにくい質問をされた時も、うろたえることなく冷静に対応しなければいけません。

たとえ自分がパニックになりそうでも患者さんの前では決してそのようなそぶりは見せず、時にはハッタリをかますくらいの態度も必要だと思います。看護の知識や経験は、頑張って勉強したりいろいろな経験を積めば良いですが、患者さんの前での態度はそうはいきません。自分で意識して患者さんの前では自信のある態度が出来るように努力したいですね。

患者さんの前で堂々としていられれば患者さんから信頼感を得られ、看護師として認めてもらうことが出来ます。いくら知識があってもちょっとしたことでパニックになる看護師は同じ看護師として安心して仕事を任せられなし、プロとして失格です。

どんな職場でも初めて行くところは勝手がわからないし戸惑うのが普通ですよね。今迄と業務内容や取り扱う病気も違うし、一から教えてもらうことになると思います。そんな時必要なのは、豊富な知識や経験よりもどんな場面でも落ち着いていられることだと思うのです。

看護師の仕事に就いていればどんな現場に遭遇するか分かりません。どこに行っても大丈夫、そんな風に言える自信を持っている看護師って素敵ですよね。そんな看護師になりたいです。

役に立たない看護師は…

前に救急病棟で勤務していた時、配置転換で配属された一人の看護師が看護技術が未熟で不安が大きすぎて、経験する機会を与えられても躊躇してしまいなかなか看護技術が上達しませんでした。

全てにおいてそういう消極的な態度だったので緊急時にも全く対応できず、結局3ヶ月ほどで他の部署へ配置転換させられてしまいました。

実際に一緒に働くと良くわかりますが、積極的にいろいろなことを経験しようとしない看護師は、いざという時に安心して仕事を任せられないので困ります。何事にも前向きに、苦手なことほど人より少しでも多く経験して看護技術に自信を持って仕事が出来るようになれば、どこの部署に行ってもきっと重宝がられるようになると思います。