ブランク1年から2年の看護師の再就職

ブランクが1年から2年程度の場合は、どのような職場にでも再就職しやすい傾向にあります。というのも、「離職している期間が短いので仕事の感覚をすぐに取り戻せる」と採用する側が判断することが多く、実際に復職研修などを通してある程度の知識やスキルを思い出し、仕事をしながらすぐに感覚を取り戻せる人も多くいるためです。

また、離職前の勤務年数が長ければ長いほど再就職がスムーズになりやすく、1年から2年程度のブランクでは離職していた時間よりも経験年数を重視する職場も多くあります。

しかし、仕事復帰を希望する看護師としては、全く看護に携わっていなかった期間があるということは大きな不安要素でもあり、復職したい気持ちを妨げる要因にもなっています。このような気持ちを乗り越えるには、仕事に復帰することを決めた時に自分で勉強したりセミナーに参加したりして、「看護」について考える時間を作っておくと良いでしょう。

また、再就職の前に実践で感覚を取り戻したい人の中には、短期・単発のアルバイトやパートなどで働いてから正職員の求人に応募する人もいます。

ブランク5年の看護師の再就職

出産や育児を理由に離職し「落ち着いたらまた看護師として働きたい」と考えている人の場合、5年前後のブランクで復職する人が多くいます。

離職している期間が5年程度の場合は、職場によっては再就職が難しい場合もあります。これは、離職している5年の間に医療技術や機械・器具などが進歩していることが多く、「即戦力にはならない」と判断されることがあるためです。そのため、「第一線でバリバリ働きたい」と考えている場合でも、まずは知識やスキルを思い出し感覚をつかむ時間が必要です。

再就職を希望する人からは「家庭と仕事を両立できるか心配」という声をよく耳にしますが、このような不安も1つ1つ取り除いていく必要があります。家庭と仕事の両立に不安を感じているのであれば、どれくらいの勤務なら無理なく両立できるかといったことを実際に働きながら見極めることも重要です。

また、「体力面で不安がある」という場合には、日勤や数時間の勤務から始めるなどの調整も必要です。このように自分の現状について把握するための時間が必要となってくるので、余裕を持って再就職の計画を立てることが重要です。

ブランク10年以上の看護師の再就職

看護に携わっていない時間が10年以上ある場合の再就職は、かなり厳しい状況と言えます。というのも、離職期間が1年から5年程度の場合は採用を決める際に離職前の勤務年数を考慮されることが多いですが、離職期間が10年以上となると経験年数はほとんど考慮されないためです。

そのため、10年以上のブランクがある場合には再就職に向けて事前の準備と努力が重要になってきます。

最近では、病院や各都道府県のナースセンターなどで誰でも参加できる復職支援セミナーなどを開催しており、このような機会を利用して看護の基礎知識や医療の現状に関する知識を身に付けることができます。実践講習を行っている病院もあるので、このような講習には積極的に参加しておくと就職活動の際のアピールポイントにもなります。

10年以上仕事から離れていると、知識やスキルだけでなく、体力面の衰えも顕著になる傾向にあり、年齢的にも離職前と同じように働けなくなっていることを考慮する必要があります。

そのため、最初から正職員としての採用を目指すのではなくアルバイトやパート、派遣看護師として働くことも視野に入れておくと仕事復帰の道が広がります。パートや派遣の求人では能力次第で正社員になれる制度を設けていることもあり、このような制度を利用して再就職を成功させている人もいます。

ブランクが長い場合には、自分で求人を探して応募しても書類審査で落とされてしまうことも多くあります。そのため、様々なツールを利用して幅広く情報を集めることが重要です。また再就職先が決まるまでには時間がかかることを念頭に置いて、焦らずに就職活動を行う心構えも必要となります。