リネン交換とは、シーツを交換し、快適な療養環境を整えることです。また、汚染した防水布やまくらなどの一部を交換する事なども含みます。

ベッドメイキングと同じように感じますが、その用途や方法が異なる場合があります。

汚染したベッド環境は、患者さんにとって不快感を感じたり、病状の回復を妨げたり、闘病意欲の減退にもつながります。

また、不潔な状況は、褥創発生要因となり、患者さんに「害」を与える要因ともなります。

そのため、患者さんにとってのリネン交換は、気持ちよく療養し、身体状況の改善や先進状態の安定にに深くかかわる安楽、保清ケアとも言えます。

では、リネン交換の正しい知識を持ち、患者さんの回復を促進できるケアを考えましょう。

「基本的なリネン交換」項目達成のためのポイント

リネン交換の必要性を理解し、患者さんを快適に出来るベッド環境を作るよう心がけます。

また、汚染やしわに気付き、看護師が率先して清潔なリネン環境を整えられるよう観察と交換を行います。

リネンを交換すると言う事は、ベッドメイキングと異なり、もう患者さんがそのベッドを利用して療養していることを示します。

プライベートに配慮

そのベッドは、患者さんのプライベート環境であることを十分に理解し、実施前に患者さんの同意を取り、許可を得てから実施するようにします。

そして、リネン交換により患者さんの私物が無くなったなどのトラブルが無いよう、貴重品は自己管理して貰うよう依頼します。

実施前に、窓を開け、換気を行い、空気の清浄化を図る

リネン交換中は、埃が舞い、空気が汚染するため、換気を行う必要があります。

汚染した空気を吸い込まない為に、看護師は、マスクをして行う事をお勧めします。

自分が動きやすい環境を整える

看護師が動きやすいよう、ベッド周囲の床頭台やポータブルトイレ、オーバーテーブルなどの周辺環境物品を少しよけることも行います。

塵や埃を除去する

リネン交換は、ベッドメイキングと同じように行いますが、すでに患者さんが療養してる為、箒や転がすタイプの粘着テープなどを用いて、マットレスパットやマットレスの塵や埃、食べカスなどを取り除くようにしましょう。

手順を守り、崩れないベットメイクを心がける

三角折りや四角折りを徹底し、崩れないベッドメイクを心掛けましょう。三角折りは、マットレスの下にシーツを入れこみ、しっかりとしわを伸ばします。

そして、下にたれているシーツを持ちあげ、もう片方の手で、マットレスに沿いしっかりとシーツを引き、しわを伸ばします。

そして、下にたれた部分をシーツの下に入れ込み、ベッドの側面が平らになるよう手で支えます。

それから、引き上げたシーツを下におろし、ベッドの側面を押さえている手をベッドの端方向に引きながら三角の角を作ります。

角が出来たら手を引き、残ったシーツをベッドの下に敷き込みます。

リネン交換が終了したら…

動かした物品を元に戻し、患者さんが生活し易い環境に戻すことも必要です。

どこに何があったかを覚えておくことも必要ですし、どこに何を置くかを聞きながら患者さんのニーズに合う環境調整で終了する事も必要です。

まとめ

リネン交換は、患者さんの安楽や快適に直結するケアです。本当であれば入院なんてしたくないと言う患者さんばかりの病院で、満足出来る療養を支える為に大切なケアです。

新人看護師は、特に、シーツ交換やリネン交換から仕事を開始する事が多く、これを雑用と感じるケースもあります。

しかし、このリネン交換という機会は、患者さんとコミュニケーションを図る良い機会となる事もあります。

会話をすることで、看護に活かせる情報を得たり、患者さんの信頼を獲得するきっかけとなる場合もあります。看護師としての成長を果せる良いきっかけともなるのがリネン交換です。