歯科口腔外科では、歯の治療、口腔内の疾患や、口腔に関する腫瘍、口蓋・口唇などの異常など外科的療法により口腔内外の診療を行う診療科です。
粘膜や分泌腺などが多く関わるデリケートな部分であり、口腔周囲は、人々の目に触れる部分である為、その治療には慎重さと配慮が求められる部分であります。
これは、先天性口唇裂や口蓋裂、歯並びの異常など、子供に対する治療を行うことも多い医療現場であり、子供本人の気持ちと、保護者の思いや不安を強く感じられる医療現場とも言えます。
必要な看護技術・知識
歯科口腔外科での看護師の仕事は、一般的な診療の補助や検査の実施、日常生活支援が必要とされます。
しかし、日常生活支援と言っても、歯や口腔に問題を抱える患者さんは、自立した日常を送れることが多い為、あまり日常生活については支障が無いことが多いでしょう。
小児の場合は、保護者つい沿いのもと療養がなされるケースが多く、日常生活の支援や教育は、保護者が行う事が多いのが現状です。
食事支援
日常生活支援の必要を重要視されない歯科口腔外科での看護ですが、食事のケアや観察は重要です。歯や口腔器官に問題を抱える患者さんにとって、栄養摂取や食事は重要な問題を抱えることが多いと考えられます。
よって、その人にとって食べやすい食形態は何か、口腔に問題を抱えながら安族ある食事はどうなのかなどと考えながら、必要な栄養を摂取し、出来る限り満足出来る食事支援がなされることが必要です。
食事に関するアセスメント知識や情報収集力、その人が職に求めることを知る為の関わりが出来る技術を求められます。
ブラッシング技術
歯科では、口腔内の清潔保持が治療の効果を左右すると言っても過言ではありません。上手くブラッシングが出来ない患者さんの口腔ケアを行ったり、口腔ケアの指導を行う事も仕事の一つです。
よって、最新の口腔ケアの実態を知り、その実践が出来る技術が必要です。
一言で口腔ケアと言っても、ブラシな何を使うか、研磨剤やコート剤は何を使用するかなど、患者さん一人一人に合うブラッシング法をアセスメントし、実施、教育を行う知識や技術が必要です。
コミュニケーション方法
歯科口腔外科に入院する患者さんは、口腔内外の疾患や病変により、発語やは性が困難となるケースもあります。そのようなコミュニケーションに障壁を抱える患者さんに対し、正しく会話がなされる工夫が必要です。
筆談や、パソコンのタイピングによる意志疎通、文字盤や意思表示カードの作製など、その方の思いを伝えられるコミュニケーション方法を考え、実践できる知識や技術が必要です。
コミュニケーションが出来ない状況は、患者さんにとって大きな不安とストレスの原因となります。ストレス軽減、精神的安定の為にも患者さんの合うコミュニケーション方法の選択が必須です。
まとめ
歯科・口腔外科での治療は、人の食べる喜びを再び感じられるような支援をしたり、容姿に関わる治療を行うような治療の場です。この治療で喜びや生きがいを取り戻せる患者さんも多く集まります。
外見的な治療をした患者さんには、不安やその後の社会生活が上手くいくような精神的ケアを行い、口腔内の治療を行った患者さんには、味わう、楽しく食事が行える事をサポートする事が仕事と言えます。
また、口腔内外のがんと闘う患者さんも増えています。このような患者さんに対し、不安を取り除き、安心して療養が成される心のケアも看護師に求められる力です。
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