糖尿病患者さん、糖尿病予備軍の患者さん、健康診断の時などに行われる血糖測定ですが、自己測定器を用いた自己測定法、採血による血糖検査検査など、方法の選択肢があります。

糖尿病や、その予備軍の患者さんは、その結果で一喜一憂し、治療への意欲に変化を生じる大切な検査です。

また、薬剤でのコントロールをしている点において、その薬剤の血糖への影響を判断するう為に重要な検査となっています。

正しい測定方法と検体の取り扱いを知り、その結果に基づいた患者さんの生活指導ができれば、看護師としての役割を十分に果たすことができます。

なかなか血糖コントロールが叶わない患者さんを勇気づけられる看護師として、血糖検査が実践できるようになりましょう。

血糖測定の概要

血糖検査は、空腹時や食前、食後2時間、糖負荷検査など様々な検査法があります。

この方法と、検査値の情報を基に正しくアセスメントすることが必要になってきます。

空腹時血糖:70から110mg/dl

●必要物品
血糖測定器、測定チップ
血糖測定用針、血糖測定の為の穿刺キット
アルコール綿

●方法
測定器に電源を入れ、測定チップをはめる。「OK」の表示が出たら、血糖測定の為の血液採取器機を準備します。採取器機に専用針をセッティングし「カチ」っと音がするまで接続する。

患者さんに血糖測定を説明し、左右どちらの指で行うかを確認します。毎回している患者さんでは、同じ方向に何度もしていると硬結などのリスクがある為、前回と反対側にお願いします。

皮膚の圧さにより穿刺の深さを設定します。柔らかい指腹では、深く穿刺すると止血に時間がかかることがあります。

アルコール綿で指の腹を消毒し、穿刺し、少量の血液を血糖測定器の先端(センサー)に近づけます。採取出来れば、穿刺部位にアルコール綿を置き、止血します。

自然に測定器が血液を吸収し、10秒からカウントされ0になると測定値が現れます。

※穿刺してもなかなか血液が得られない場合は、指先を下に向けて心臓より下にするとよいですが、穿刺前に指腹を揉んでおくと血液は出てきやすいです。

低血糖症状

インスリン治療や内服治療を行っている患者さん、運動療法などで負荷の強い活動を行っている患者さんは、一時的に血糖値が下がり、症状が出現する場合があります。

冷汗、空腹感、脱力、意識障害、錯乱状態、動悸、手指の震せん、なま欠伸、全身倦怠感、イライラ感など

高血糖症状

糖尿病中の治療でも、やっぱりお菓子が食べたいとか、口寂しいと感じ、間食してしまう患者さんもいます。血糖値を毎回測定して、インスリンや内服治療を行っていても血糖300mg/dlなどの患者さんもいます。

高血糖では、意識の低下、朦朧とした感じ、嘔気、嘔吐、ふらつき、めまい、動悸、頭重感、全身倦怠感などがあります。

まとめ

血糖値の測定について理解できたでしょうか。

血糖測定は、指の腹で行う事が多いですが、農作業や重労働を昔していた男性などは、指の腹の皮膚が厚く、測定に難しさを感じることもあります。

このような場合は、耳朶で規則することもできます。

また、この他にも、冷感や末梢循環不全などにより血液が出にくい状態にある患者さんは、ホットタオルなどで温めて測定する事で採取がし易くなります。