4月から働き出した新人看護師の皆さん、初任給ゲットおめでとうございます。

いかがでしたか?思ったより多かったですか、それとも案外少なかった?

初任給って人生で1度きりのもの。夢がありますよね。私も初任給で両親にプレゼントを贈ってあげようと学生の頃から決めていました。が。

「すくなっ」

10年前、私が初めて給与明細を見たときの感想はこれでした。

これでは何も買ってあげられない。というか、買った後の自分の生活がまわらない。あれだけ頑張ってこれか。この先どうやって生活していけばいいのですか。

とまあ、…やや絶望に近い感情を覚えたのを今でもはっきり覚えています。

看護師として働き出したのにお給料がわりにあってない!そう感じている新人看護師のあなたへ。

看護師10年目となった私からささやかなエールを贈ります。

給料が割りに合わないと感じる理由

「給料が仕事の割に合わない」と感じるのはなぜでしょう?

  • 思っていたより看護師の仕事って大変!
  • 思っていたより給料が少ない!

このどれかですよね。え?当たり前?いやいや、大切なことです!

あなたが感じているのはどれでしょうか。それが分かれば「給料を割りに合わせるためにできること」があるかもしれません。

給料を割りに合わせるためにできる考え方

思っていたより仕事が大変だったあなたへ

看護師は命を預かる大変なお仕事。そんなこと学生の頃から分かってはいたけれど、いざ働き出すとより一層身に染みて感じますよね。

最初は覚えることがいっぱい。自分の病棟に行くまでにいくつもある扉の暗証番号とか、更衣室の自分のロッカーの場所とか、看護師長さんの名前とか。

そんなことでいっぱいになった頭にさらに薬の名前やら器具の場所やら患者さんの名前や病態なんて、もうパンクしてしまいます。

これだけ色々覚えないといけないのに、給料はこれだけ。そう感じれば割りに合わないですよね。看護師って大変。自分には無理かもしれない。新人看護師さんがそう感じるのも無理はありません。

でも、もしあなたがそう感じてしまっていたとしても大丈夫ですよ。新人看護師さんの一番大切な仕事ってご存知ですか?

それは「毎日職場に行くこと」

これは私が病院長から言われた言葉です。ゆとり世代と言われてもいい!だって本当にこれができれば花丸なんですから。

看護師の仕事が大変なのは当たり前です。だって命を預かるお仕事なんですから。

だから徐々に慣れていけばいいんです。1年かかっても、3年かかってもいいんです。むしろ仕事に慣れない方がいいのかもしれません。

あなたのお仕事は毎日病棟に行くこと。そこで満足に仕事ができなくて当然です。徐々に命を預かれる看護師になっていくのだから、焦る必要は全くありません。

毎日職場に行くことの対価があなたのお給料。そう思ってみると、案外こんなものだと思えてくるかもしれません。

思っていたより給料が少なかったあなたへ

新人看護師時代の給料ってなんでこんなに少なく感じてしまうのでしょうか。

各種手当が付くのはまだ先の話

その理由の一つ目は、手当が支給されないこと。

残業代、夜勤手当、資格手当って、実はゆくゆく万単位で支払われるようになってきます。

今すぐ手当が欲しい!と思っても、これらの手当てが付くのは一通り業務ができるようになってから。恐らく3か月は残業代も付けてもらえない病院が多いのではないでしょうか。

こういった基本給以外の手当てがもらえるようになるまでまずはがんばってみる!というのは一つの方法ですよ。

きっと1年後の給料は今とだいぶ違っているはずです。

手取りと月給の違いって?

「お給料が少ない」という場合、これはきっと手取りのことをさしていますよね。

給与明細を見るといろいろな項目があることに気づくはず。

一番最初に見てしまうのはどこでしょう?それは「差引支給額」、つまり銀行に入金される手取りの金額だと思います。

でもあなたのお給料って、実はこの金額ではないんですよ。給与明細の中の「総支給額合計」これがあなたの月給です。

あれ、何だか多くないですか?なあんだ!結構もらってるじゃない!

ではなんで受け取る額はこんなに少ないのでしょうか。

それは税金やら年金やら健康保健料やらがやたらいっぱいひかれているからです。それはもう、ショックを受けるほどです。

ただ、多くひかれすぎた税金は年末調整で返金されます。12月にちょっとしたお小遣いなみのご褒美があるのでお楽しみに。

ココまで読んでまだ納得できないあなたへ

上記を読んでもまだ「看護師の仕事は給料の割にあっていない」と感じていたとしたら、あなたが看護師を目指した理由を一度思い返してみてください。

人の役に立つ仕事をしたかったという純粋な理由の方もいれば、私のように手に職つけたかったからという方もいるでしょう。

中にはお金のためと割り切って選んだという人もいるかもしれません。看護師という職業はその理由のすべてを正解にすることができます。

なぜなら看護師の働き方は一つではないからです。

病院で働くことだけが看護師ではないのです。看護師免許をとったからには、あなたはもう「看護師」と名乗ることができます。

これからの長い看護師人生、いろいろなことにチャレンジできるのです。

病院で働いたり、介護施設で働いたり。家庭に訪問して看護したり入浴介助することもできますし、会社で社員の健康管理をすることもできます。開業して自分が社長になることもできるんですよ。

つまり、今仕事が大変な上給料が少ないと感じているとしたら、それはあなたの価値観にあった働き方ではないのかもしれません。

やりがいも感じて、さらに給料も高い。そんな働き方を望むことができるのも看護師の職の魅力です。

ちなみに私の場合、夜勤専従として働いた時に時間的余裕と金銭的な満足感を得ることができました。

おそらく病院で働いていた時の2倍はお給料をいただいていたかと思います。でもそれができるようになったのは看護師7年目でした。

時間がかかったとしても、自分にあった働き方が見つかるといいですね。

まずは、今できることから

看護師の仕事はもちろんとっても大変です。しかし、一言に看護師といってもその種類は多岐に渡ります。

新人看護師として働き出したあなたにとっては今の職場がすべてでしょう。私もそうでした。でもそこに悲観しないでくださいね。

まずは一人前の看護師を目指して目の前の仕事に一生懸命になってみる。そうするとおのずと自分の希望するものがみえてきます。

それがお給料なのか、仕事のやりがいなのか、割のいい働き方なのかは人ぞれぞれ。きっと自分にあった看護師像がみえてくるはずです。

その日まで、まずは今できることからやってみましょうね!