4月から新人看護師として働き始めて半年。看護師の仕事にも、だいぶ慣れてきたのではないでしょうか。
この記事を読んでいるということは、心のどこかで看護師を辞めたいと思っているのかもしれませんね。
辞めたいとまでは思っていなくても、つらいな、看護師向いてないのかも、と感じているのかもしれません。
そんな新人看護師さんへ、僭越ながらも看護師10年目の私からメッセージを送りたいと思います。
入職半年でもう辞めたい!これっておかしいことなの?
看護師として働き始めると「辞めたい!」という波がこれでもかというほど襲ってきます。
これは私の経験からも、周りの看護師の話を聞いていても言えることです。
そして、一番その波に出くわす回数が多いのが新人1年目でした。
入職半年というと、秋風が吹きだした9月~10月頃。
夏のボーナスも寸志ながら手に入れて、嬉しかったのも束の間。
- 一人立ちして夜勤も始まり、仕事も少しずつ慣れてきたと思ったらとんでもないヘマをやらかして落ち込んだり…
- 少しずつ重症の患者さんを受け持つようになってきて、病態の複雑さや出来ない自分に嫌気がさしてしまったり…
- 先輩や先生が怖くて、いまだに職場の人間関係が上手くいかず疲れてしまったり…
そんなことが起こる時期かと思います。というか、そんなことが起こっていた時期でした。
私には無理かもしれない、看護師もう辞めたい。
そう感じるのは、あなたに忍耐がないからなのでしょうか?
安心してください。全くそんなことはありません!
その考えは、看護師なら誰もが思ってきた通過点。
みんな同じ環境のもと、同じことを思いながらもなんとか頑張ってこの時期を耐えて越えていったのです。
辞めたいと思っているのは、あなただけではないのですよ。
その波を越えていった先に、先輩看護師がいるのです。
先輩に一度聞いてみてください。新人の頃、辞めたいと思いませんでしたかと。
ものすごい勢いで「あったよ」という答えが返ってくるでしょう。
半年で辞める人、辞めない人。その差は一体何?
誰もが辞めたいと思いながらも頑張って耐え忍ぶ新人看護師時代。その中でも実際に辞めてしまう人と、残って耐える人がいます。その差は一体どこにあるのでしょうか。
一番の違いは「話しを聞いてもらえる存在がいたかどうか」ではないかと思います。
それは同じ看護師でなくても構いません。
あなたのすぐそばに、あなたの話を真摯に聞いてくれる存在がいるかどうか。
そして、あなたが悩みを打ち明けることができるかどうかです。
看護師に限らず、新社会人にとって仕事が軌道に乗るまでの期間はとてもつらくストレスがかかるものです。
そんなとき、ただ話を聞いてくれるだけでどれだけ心が癒されるかはみなさんご存知の通り。
アドバイスをくれる存在も大切ですが、ただ共感して受け止めてくれる存在がいるだけでとても心が救われるものです。
同期であったり、恋人や親であったり、師長さんや先輩看護師でもかまいません。
辞めたい!という気持ちを相談できたかどうか、これは実際に辞職する行動をとった人ととらなかった人の大きな違いとなるでしょう。
がんばろうかな、という気持ちはあるけれど…看護師を続けるための一工夫とは
多くの新人看護師が、辞めたいと思いながらもなんとか続けて2年目、3年目…気づいたらあっという間に中堅看護師になっていた!という人も多いもの。
そのための一工夫をご紹介しましょう。
①職場は人間関係が一番大切!
とにかく明るい職場は円滑に仕事が回ります。
先日、とある中堅クリニックを訪問する機会があったのですが、看護師や医療事務を含めたスタッフみんながとても仲がよさそうにしていました。
患者さんも多く、とても忙しそうなクリニック。
それでもスタッフ同士が笑顔で協力しながら仕事を行っていたため、患者さんもみな穏やかそうだったのが印象的でした。
職場は良い人間関係であるにこしたことはありません。
そのためにあなたにできること。
それは笑顔で元気な挨拶です!
まるで小学生のスローガンのようなことを言っておりますが、これは社会人としての基本中の基本です。
良い人間関係を築くために、まずはあなたにできることから始めてみましょう。
②仕事とプライベートはきっちり切り替え!
多くの看護師は、2交代制か3交代制のシフト勤務かと思います。しかも休日にも勉強会やら研修やらで仕事の延長線上のことをしなければいけない日も多く、なかなかオンオフを切り替えられずに疲れてしまっている方もいるでしょう。
大切なのは、休みの日にはとにかくしっかり休むこと!
同期と遊びに行くも良し!早く帰って寝るも良し!飲みまくって酔いつぶれるのも良いでしょう!
一番よくないのは、だらだら残業して職場に残ること。
どうしてもやることが終わらない場合は仕方がありませんが、時間内に仕事を終わらせるのもひとつのスキルです。
私が尊敬する先輩に、定時になると誰よりも先に帰っていく人がいました。
誰よりも早く帰るのに、誰よりもしっかり仕事を終わらせているのです。しかも他の人を手伝う余裕まであります。
そんな人に誰も文句は言いません。
手際の良さ、人付き合いのうまさ、看護師としてのスキル、すべてにおいて憧れでした。
今はそんなことができなくても、そうなれるような練習を今から少しずつでもしてみるといいですよ。
「残業=がんばって仕事している」という考えは、今は昔。
帰り辛い雰囲気であっても、あなたの仕事が終わっているのならさっさと帰って自分のための時間にしましょう。
③知識はあなたを裏切らない!
新人時代、看護師としての知識がないのは仕方がないことです。
しかし分からないことを分からないままにしてしまっていませんか?そうなると後々患者さんや同僚に迷惑をかけてしまうことになってしまいます。
エビデンスが分かってケアを行っているのと、なんとなく周りがやっているやり方を真似てケアしているのとでは全く内容が異なります。
分からないことを分からないと言える新人看護師のうちに、勉強をしたり先輩に質問したりしてクリアにしておきましょう。
知識は宝です!
一度勉強してしまえば、その知識はあなたを裏切りませんよ。
④やはり、早寝早起きは健康な精神を作るのです
なんだか疲れている…
そう感じているときは、1にも2にもとにかく休息をしっかりとりましょう!
慣れない夜勤が始まると、睡眠サイクルが崩れて精神的につらいですよね。
せめて休みの日にはゆっくりと寝られるよう、日中身体を動かしたり、アロマオイルでリラックスしたりするのがおすすめです。
それでもやっぱり辞めたくなったら…?
職場でいじめにあっていたり、希望の病棟につくことができなかったり、看護師を続けていく先に自分の明るい未来があるとは思えなかったり…
もしそのようなことがある場合、今の職場を退職して新たな職場を探すというのも一つの方法です。
新たなスタートを切るのであれば、早いに越したことはありません。
退職理由がそれ相応であれば、滅多なことがない限り就職先を見つけることはできるでしょう。
今の職場で看護師を続けることが大切なのではなく、あなた自身が納得して看護師を続けていくことができることの方ががよっぽど重要なのですから。
今は悩み多き新人時代ですが、あんなこともあったねと言い合える日がきっと来ます。
その日を楽しみにしていてくださいね!
早めの行動が◎
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