看護師になろうと決意したとき、周りからこんなことを言われました。
「看護師の仕事は3Kだよ」
3Kとは皆様もご存知「きつい、汚い、危険」のこと。
最近は新たに6つが仲間入りして「9K」に拡大したのだそうです。
- 休暇がとれない
- 給料が安い
- 規則が厳しい
- 化粧がのらない
- 結婚できない
- 薬に頼って生きている…
最後の方はもう何だか誰かの愚痴のようにも聞こえますが、看護師の仕事がいかに大変かを皮肉にもうまく表しているように感じます。
とりわけ、新人看護師にかかるストレスは大変なものです。新人看護師の離職率はここ数年変わらず、13人に1人が1年以内に職場を辞めていっている状況が続いています。
一番の離職理由は「リアリティショック」。3Kな仕事と分かっていながらも、いざ働き出したら3K以上に大変な仕事だった、ということでしょう。
新人看護師として荒波にもまれている皆さん、今ストレスを感じていますか?
まずはチェックシートを用いて、あなたのストレス度を判定してみましょう。
あなたはいくつ当てはまる?【新人看護師向け】ストレスチェックシート
以下の項目に、あなたはいくつ当てはまりますか。
- どこにいても仕事のことが頭から離れない
- 今の仕事はとても難しく複雑だ
- 職場での時間を自分で適当に配分できない
- 仕事を終えたとき疲れ切っている
- 批判されると非常に気になる
- 数多くの仕事をこなさないといけない
- ちょっとしたことで悲しい気持ちになったり、怒りを感じたりすることがある
- ゆううつな気分で何もかもいやだと思うことがある
- 体がだるく、疲れてぐったりすることがよくある
- 朝起きた時から疲れ切っている
あなたのストレス度はこれくらい!
【チェック項目が8~10個だったあなた】心も身体もピンチ!今すぐ対策をとりましょう
とても強くストレスを感じています。自分は看護師に向いていないのではないか、看護師を続けるのがとてもつらい、と考えているかもしれません。
この状況のまま仕事を続けることは、精神的にも体力的にも相当辛いはずです。あなたがストレスだと感じている要因が何かを見極め、すぐにでも解決する必要があります。
【チェック項目が5~7個だったあなた】それ以上頑張らないで!一度ゆっくり休息を
「まだがんばれる」と思っていても、身体はとっても疲れている状況です。
無理は禁物。頑張り続けることで、身体だけではなく心も疲れてしまいます。心身共にリフレッシュが必要ですよ。
【チェック項目が4~6個だったあなた】隠れストレスにご注意!
そこまで強くストレスを感じていないかもしれませんね。
しかし、気づかぬうちに少しずつ疲労やストレスは溜まってしまうもの。ある日突然爆発してしまうこともあります。
たまにはゆっくり自分へのご褒美をあげてください。
【チェック項目が0~3個だったあなた】ストレスと上手にお付き合い!
あなたはストレスと上手にお付き合いができているようです。看護師の仕事を、楽しんでこなしていることができているようです。
新人看護師を襲う5つのストレッサー
新人看護師のストレッサーは様々あります。今回は以下の5つに焦点を絞ってご紹介しましょう。
不十分な休息や不規則な勤務体制
- 仕事を回せず、毎日残業になってしまう
- 夜勤がつらい
- 有給休暇を取得できない
看護師の仕事は多くがシフト制です。日々の生活リズムをつけることができず苦しむ新人看護師は多くいます。
また人手不足の職場が多く、なかなか希望の休みを取得できないことも大きなストレッサーとなります。とりわけ新人看護師は、より一層希望休を言いづらい状況にあると考えられます。
自分の能力不足
- 自分の経験不足や能力不足のせいで、医療ミスをしてしまわないだろうか
- 期待されている役割が果たせないのではないだろうか
次なるストレス要因は、自分への自信の無さです。
新人看護師なのですから、経験がないのは仕方がありません。時が経ち、様々な経験を積むことでこれらのストレスは徐々に軽減されていくようです。
患者や家族との関係
- 家族への対応を十分できていないと感じる
- 患者の気持ちの支えになっていないと感じる
これらは患者や患者家族との関係性についてのストレッサーです。
処置などの手技的な部分とは異なり、精神的なサポートができないと感じているのがポイントとなります。これらは数か月、数年経験を積んだからといってすぐに解決するものではありません。
新人看護師のみならず、ベテラン看護師でも患者や家族との関係性の構築はなかなか難しいものでしょう。
援助へのジレンマ
- 要求の多い気難しい患者をケアすることがある
- 予後が悪い患者の対応に困ることがある
というように、対応が難しい患者との関わりも新人看護師はストレスと感じています。
新人看護師だから話しやすいという良い面もある一方で、新人看護師だからこそ患者からの要求がエスカレートしてしまう場面もあるようです。
他の看護師との関係
- 一緒に働きたくない看護師がいる
- 同じ部署の看護師と体験や感情を共有できない
男性看護師が増えてきたとはいえ、看護師はまだまだ女性の職場だと言えるでしょう。
女性の職場ならではの人間関係でストレスを抱えてしまうことも少なくありません。
ストレスへの効果的な対処行動
とても多くのストレスにさらされている新人看護師の皆さん。本当にお疲れ様です。
これらのストレスをすべて回避することはなかなか難しいのですが、軽減する方法はあります。先輩たちがどのようにこのストレスから解放されてきたのか、その方法をご紹介しましょう。
新人看護師はこういうものなのだ!と開き直る
あなたが今悩んでいることは、実はあなただけではありません。他の新人看護師も同様に悩んでいるし、先輩看護師もかつて悩んできたことです。
そう、新人看護師とはそういう悩み多き時期を過ごすものなのです。
2年目になってみると分かるはずです。1年目と2年目でこんなにも負担が違うのか!と私はとてもびっくりしましたよ。
時が解決する問題はたくさんあるのです。
プリセプターや先輩看護師に相談する!
看護師として一番身近な相談相手は、おそらくプリセプターでしょう。プリセプターとの人間関係が良好でない場合は師長でも、他の先輩看護師でも構いません。
とにかく一度誰かに相談してみましょう。
先輩も同じ道を通ってきています。話を聞いてもらえるだけでとても気持ちが和らぐものです。一度相談をした先輩とはその後も親密な付き合いを続けることができたりしますよ。
休息や気分転換はとても大切!
ストレスを感じている時は、すくなからず身体や心が疲れてしまっている時です。まずはゆっくりと休息をとりましょう。
仕事のことを忘れて趣味に没頭してみるのも良いですよ。
友だちと遊んだり、同期と愚痴大会をひらいたり、エステに行ったり。私はバイクの免許をとり、夜の道を走ることでストレス発散していました。おすすめです。
ストレスを放置するのは危険!どうしても解決しなければ転職もあり
新人看護師の中には、問題は解決しないとあきらめて放棄したり、責任転嫁して問題回避型のストレス対処をとってしまう人がいます。
そのような人は、人間関係にさらなる支障をきたしてしまい、また周りからのサポートを受けられない状況を自分で作ってしまうため、とても危険です。
結果的に退職に追い込まれてしまうことになりかねません。
そうなる前に何らかの手段をとるようにしましょう。
もしどうしても今の状況を変えることが難しいという場合は、転職するのも一つの方法です。
ストレスのない環境で働くことができるよう、前向きに対処していきましょう。
早めの行動が◎
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