皆さんは残業をする機会が多いですか?看護師は、様々な理由で残業を行う必要があります。

看護記録や急変時の対応、緊急入院の受け入れなどの患者さんに関する業務だけでなく、委員会活動や病棟係の集まり、院内研修の参加などが理由で残業をしなければならないこともありますよね。そのため、毎日遅くまで残業をこなしているという方が多いのではないでしょうか。

残業時間が多くなるとその分残業手当が加算され、本来であれば給料の支給額は多くなります。しかし、残業が「サービス残業」となっている場合も多いのではないでしょうか。

2013年に実施された調査によると、回答者の約3分の2がが賃金の不払い労働(サービス残業)を行っており、増加傾向にあるということがわかりました。

サービス残業が多くて悩んでいる新人看護師さんは、どうすればいいのか紹介します。参考にしてくださいね。

新人看護師がサービス残業が多くてつらいときはどうする?

サービス残業が多くつらいとき、まずは残業時間を減らすことに焦点を当てましょう。残業時間を少しでも短くする方法を紹介しますので、実践してみてくださいね。

目標時間を設定する

皆さんは残業をするとき、だらだらと残業をしていませんか?「どうせ残業だから、時間がかかってもいいや」という気持ちで残業をしているとほかの看護師としゃべりながら仕事をしたり、必要以上に時間がかかってしまうことが多いです。

少しでも残業時間を減らすために、まずは「今日は残業時間1時間以内になるようにする」など、自分なりの目標を持つようにしましょう。目標を設定すると、今まで以上に時間を気にしながら残業をすることができますよ。

私も新人看護師のころ、毎日遅くまで残業をしなければ仕事を終えることができていませんでした。ほかの新人看護師としゃべりながら残業をしていたこともあり、非常に残業時間が長かったです。

しかし、先輩看護師より「今日は1時間以内に帰ること!」と言われたとき、いつもより集中して仕事をすることができました。その後も「今日は残業時間が45分以内になるようにする」など目標を設定することで、残業時間を減らすことができましたよ。

サービス残業時間が多いのであれば、まずは残業時間が短くなるように工夫するようにしましょう。この方法であれば、新人看護師の皆さんも実行しやすいですよ。

空いた時間に熱型表だけでもかく

新人看護師のうちは、どのような処置やケアにも時間がかかってしまいます。また、「先輩看護師よりもナースコールを多くとらなければいけない」と感じてしまい、仕事時間中は常に走り回っているという方が多いでしょう。しかし、時には「空いた時間」ができることもあるのではないでしょうか。

看護師が残業を行う原因の一つに、「カルテの記入」があります。そのため、5分でも空いた時間があればカルテを書くようにしましょう。

しかし、看護記録の部分は書くのに時間がかかりますし、ナースコールの対応などで中断されると「何を書くんだっけ?」という状況になってしまいます。そのため、少し空いた時間は熱型表を書くようにしましょう。熱型表を書くだけでも、残業時間を減らすことにつながりますよ。

みんなで協力をする

当たり前のことのように感じると思いますが、残業時間を減らすためにはみんなで協力をするようにしましょう。残業時間中の仕事が早く終わった人に協力を依頼することで、部署全体の残業時間が短くなります。

しかし、「残業が早く終わるのは先輩看護師ばかりだから、声をかけにくい」と感じますよね。そのため、最初は同期の新人看護師間で協力するようにしてみてはいかがでしょうか。

時には、先輩看護師よりも新人看護師の皆さん方が早く仕事を終えることもあるでしょう。その場合、先輩看護師に「何かお手伝いできることはありませんか?」と声をかけてみてください。この声かけをすることで、あなたが残業をしているときに先輩看護師が手伝ってくれるようになるでしょう。

新人看護師のサービス残業が多いのは当たり前?

毎日遅くまでサービス残業をしていると、「サービス残業が多いのは、看護師業界では当たり前」という感覚になってしまいますよね。

先輩看護師も遅くまでサービス残業をしていると、サービス残業をすることが当然のように思ってしまいます。

先輩看護師から、「新人看護師はサービス残業が当たり前」なんて言われることもあるかもしれません。

しかし、サービス残業が多いということは、当たり前ではありませんよ。残業をしたら、その分残業手当が支払われるのが普通なのです。事実として、サービス残業が全くない病院はたくさんあります。

「サービス残業をすることは当たり前」と思わないよう、自分の中の意識を変えるようにしましょう。

場合によっては転職をしたほうがいいこともある

毎月何時間も残業をしているのに、一切残業手当を支払ってもらえない場合、あなたが勤務している病院はブラック病院ではないでしょうか。

特に、委員会やカンファレンスなどの残業が必須の状況でも残業手当が支給されないのであれば、ブラック病院の可能性が非常に高いです。

さらに、新人看護師にだけ残業をさせたり、残業代を一切支払わないという病院もブラック病院と考えていいでしょう。

勤務先へ直接残業代を請求することや、弁護士を通してて残業代を請求することもできます。しかし、時間も費用も掛かりますし、請求後にあなたがその職場にいづらくなる可能性も高いです。

そのため、サービス残業をしている状況を早く簡単に改善をするのであれば、ブラック病院でない病院への転職を検討してみてはいかがでしょうか。

病院見学の際に自分が希望している条件を満たしているかということだけでなく、残業時間もしっかり確認するようにしましょう。

最後に

サービス残業が続くと、ストレスがたまるだけでなく看護師としてのやりがいを感じることもできません。また、体調を崩してしまう方もいるでしょう。

サービス残業を減らすことができるよう、まずは自分の仕事の方法を見直してみてください。新人看護師でもできることはたくさんあります。

しかし、残業代が一切支払われない場合や新人看護師にだけがサービス残業を強いられているのであればブラック病院の可能性が高いです。転職を検討してくださいね。