1.「夜勤が辛い」潜在看護師の退職理由

看護師の中には、夜勤が辛いという理由から退職する人もいます。看護師にとって、夜勤は肉体的にも精神的にも辛い勤務です。夜勤と日勤を繰り返す不規則な生活は、体内時計に反している生活リズムです。睡眠障害やホルモンバランス、自律神経のバランスも崩れ、体調不良を引き起こします。

職場によって2交替制と3交替制があり、2交替ですと拘束時間も長く、15時間以上の勤務となります。3交替では時間が短い分準夜勤、深夜勤のシフトがあり、夜勤の回数が多くなります。

準夜勤や深夜勤ですと、真夜中に出勤や退勤をすることになります。どちらにしても、夜勤の辛さは変わりません。勤務では病棟によって、2人程度の体制で40人ほどの寝たきりや重症の患者さんをケアしなければならないこともあります。ナースコールや点滴のチェック、体位交換、オムツ交換などに対応しなければなりません。

夜勤を理由として退職するケースでは、勤務体制から不眠が続き、疲れがとれないなどの体調不良を引き起こしてやむなく退職する場合や、不規則な勤務によって子どもとの時間がなくなるなどのケースもあります。

2.「夜勤が辛い」を理由に辞めた看護師さんが復職した理由

夜勤は辛いものの看護師の仕事にはやりがいがあり、続けたいと考えている看護師は多くいます。そのような潜在看護師が復職するときにはやはり、夜勤のない職場を選ぶケースが多くなっています。

特に体調を崩した経験がある看護師は夜勤がなく日勤だけの勤務である職場、週に3回といったように勤務日数が少ないパートやアルバイトでの勤務、比較的ゆっくりした職場環境などが目立ちます。

また、家庭を持っている看護師には、子育てや家庭と仕事を両立させることができるかどうかも重要な選択基準になります。一度職場を離れると、急性期病棟のように夜勤もある忙しい職場では働く上で不安も多く、医療の技術や知識も進歩している場合があります。

そのため、やはりクリニックのように夜勤がない外来での仕事、保育園、デイサービス、美容外科といった日勤の勤務のほか訪問入浴、健診センターといったアルバイト勤務などが選ばれています。過酷な夜勤がある職場で仕事をしていくことに不安がある人も、まずは自分のペースで働くことのできる職場環境を見つけることが大切です。