「患者さんが笑顔になれるような看護師になりたい」
「患者さんの思いに立った看護をしたい」
「いつかは看護師としていろんな専門資格を取っていきたい」
新人看護師のみなさんは、こんな希望を胸に医療の現場に入ってこられたと思います。
しかし、いざ白衣を着て現場で働いてみると、時間とやることに追われて1日が終わる、お昼休憩も十分に取れない、指導を受け帰りも遅い、休みの日も勉強で休めないなど、激務についていけないと悩んでいる新人看護師さんもいるのではないでしょうか。
今回は、激務についていけないと感じている新人さんに、私が実践した「ちょっとしたコツ」をお伝えしたいと思います。
新人看護師の特権を利用しよう ~新人の今がチャンス!?~
「先輩に訊きたくても忙しそうで話しかけられずにタイミングを逃してしまう」
「先輩に知らないの?と言われるのが怖い」
「自分は遠慮がち、内向的でなかなか先輩に声をかけにくい」
こんな感じで、訊きたいことがあるけど声をかけられずにわからないまま時間ばかりがすぎていませんか?
先輩に注意されてばかりで、新人看護師に特権なんてない!と思ってしまいますが、実は特権があるのです。
「新人看護師」という特権を使って、スムースに仕事をこなしていきましょう。
私は「こういう人」というのを指導者に伝えよう
例えば、自分の分からないことがあった時、先輩が忙しそうでも訊きに行ける人もいれば、躊躇ってしまい声がかけられない人もいます。
私は、後者でした。
しかも「今先輩に話しかけたら迷惑なんじゃないか?」と考えるような遠慮がちな性格で、先輩の背後でもじもじしていました。
そんなことを繰り返していたら知らない内に私の評価は「積極性のない人=やる気ない人」となってしまいました。
希望したICUに入職でき、意気込んでいた時でしたから、周りの評価に傷ついた苦い思い出があります。
「なかなか声をかけにくい」「遠慮がちな性格で声をかけるタイミングを失ってしまう」「内向的な性格なのでなかなか自分から声かけにくい」など「自分はこういう人なんだ」ということを、プリセプターやメンターなどの指導者に伝えてみましょう。
事前に「声がかけにくい」と伝えてあると、先輩から「どこまでできた?」とか「困ってない?」などと声をかけてもらえるようになりますよ。
まだみんながあなたのことをよく知らない今がチャンスです。
私はこういう人というのを伝えて、周りに助けてもらいましょう。
そうすることで無駄に時間だけが過ぎることなく、コミュニケーションも円滑になりスムースに仕事をこなせる一助になると思います。
効率よく学んで実践に活かそう ~読む、書くよりも人に伝える?!~
私はノートにまとめては先輩に添削していただいていたのに、いざ実践となるとまともに必要物品もそろえられないほど覚えていないし、どぎまぎして気持ちに余裕をなくしていました。
私の学習スタイルはノートに書くより、参考書を読んで覚える読む派でした。
そこで私はマーカーと書き込みだらけの読んだ本を職場に持っていき、プリセプターに相談しました。
次から読んだ本を持参して口頭で先輩に説明する方針になりました。
実はこの方法とても覚えることに効率が良かったのです。
ラーニングピラミッドを活用する
「ラーニングピラミッド(Learning Pyramid)」は、アメリカ国立訓練研究所(National Training Laboratories)の研究によって導き出されました。
このラーニングピラミッドによれば、最も学習定着率が高いのは、「他の人に教える」でした。
私は読むのが勉強になると思っていましたが、実はプリセプターに説明した=「他の人に教える」ことをしたのが学習となり定着していました。
ノートに書いても書いても覚えられないという、効率の悪さから脱却できました。
例えば採血するに当たり物品を用意するとします。覚えていればすぐに用意でき最終確認をすれば良いですよね。
でも覚えていなかったら確認作業は大切ですが、何度もメモと物品を確認したりと時間のロスになってしまうし、気持ちも焦ってしまいがちです。
勉強しているのに、なかなか臨床で活用できず困っているようでしたら、今一度勉強の仕方を変えてみてはいかがでしょうか?
このラーニングピラミッドを活用し、同期同士で「これはこういうことだよね」と確認しあったり、昼休みなどに先輩に「これはこういうことですか?」と確認することもお勧めです。
学習した内容を他者に説明し確認する作業が学習になり身に付くだけでなく、知識を補填してもらうこともできます。
かくいう私は内向的で遠慮がちな性格でしたので、プリセプターが仕事の後居酒屋さんへ誘ってくれました。
お酒を飲みながら勉強したことを説明し先輩に知識を深めてもらえ身につけられたと同時に、お酒も強くなれました(笑)
仕事についていけなくて嫌だなと思う時こそ目線をあげよう!
仕事の激務についていけなくて嫌だなとネガティブな気持ちで仕事をしていても、どんどん気持ちが下がってきてしまいますよね。
仕事の効率も悪くなってしまいますし、ミスが起きやすくなってしまいます。
そんな時は、背筋をぴんと伸ばして、目線を上げてみましょう。目線を上げて上を見る姿勢は、気分が明るくなるんです。
明るいものは、たいてい上にありますよね。外なら、太陽が上から照らしています。病院内なら、上からライトが照らしています。夜だって、月や星、電灯が上から照らしていますよね。
上を見ると、上から明るいものが視界に入って、考え方も気分も明るく前向きになれるんです。
目線を上げる姿勢はポジティブ思考になれ、自然と気持ちも考えも行動も前向きになれる魔法の姿勢なのですよ。
仕事についていけない、つらいと思ったら、立ち止まって背筋を伸ばして目線を上げてみてくださいね。
最後に
激務でついていけないと悩んでいる新人看護師のみなさん。
医療の現場に就職し、患者さんの命に奮闘する役割を担ったのですから、そう悩むのは当然です。
大丈夫ですよ、今のこの状況がずっと続くわけではありません。来年には、業務に慣れて仕事をこなしているあなたがいることでしょう。
激務でついていけないと気づけたのですから、ちょっとした工夫を参考にしていただけたらと思います。
早めの行動が◎
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