看護師として働き出して、そろそろ1年。
もう少しで初めての後輩が入ってくる!とウキウキしている方がいる一方で、「このまま看護師続けていいのかな…」「この病院で働き続けて意味があるんだろうか…」そう真剣に思い悩んでいる方もいるでしょう。
入職1年くらいで辞めたいと思っている新人看護師さんへ。
私のこと?と思った方は、ぜひ目を通していってくださいね。
辞めたいのは私だけ?新卒看護師の離職率とは
社会人1年目で仕事を辞めたいなんて、私って無責任?
そう考える方もいるでしょう。
実際、どの位の新人看護師さんが1年未満で離職しているのでしょうか。
日本看護協会が行っている「2016年病院看護実態調査」によると、7.8%の新卒看護師が離職しているというデータがあります。
これは新人看護師13人に1人が1年未満に離職しているということ。
常勤全体の離職率が約11%ですので、その中の新卒離職率の占める割合が多いことが分かりますよね。
上の数字は実際に退職した人の数です。
辞めたいと思っている人はもっと多いのではないかと思って調べてみると、なんと看護師全体の75%が「辞めたい」と思いながら働いているという衝撃の事実が分かりました。
辞めたいのは私だけ?なんて、そんなこと全くないことが証明されましたね。
どうやらあの先輩看護師も「辞めたいなあ」と思いながら仕事をしているようです。
入職1年で辞めるのはもったいない!そう思う2つの理由
①看護師1年目と2年目の間に存在する、圧倒的な違い
看護師1年目の離職率が高いということにはそれなりの理由があるのでしょう。
- 実際に働き出してからのギャップによるリアリティーショック
- 先輩から常に監視されているというストレス
- 不規則な勤務形態による体力的精神的負担
…などなど
確かに1年目の新人看護師に襲いかかる困難が多々あるのは事実です。
でも、ちょっと待って!
その困難、実は2年目になると突然軽くなるって知っていますか?
看護師1年目と2年目の圧倒的な違い、それは「自分が新人から先輩に変わる」ということです。
今まであった先輩からの厳しい目は、あなたではなく今度は後輩である新人看護師へ向けられます。
その分あなた自身の責任は重くなりますが、監視されることのストレスからは解放され、今まで以上にのびのびと仕事ができるようになります。
また、任される仕事が少しずつ増えてくるため、少しずつあなたのイメージしていた看護師像に近づいた働きができるようになってくるでしょう。
不規則な勤務形態は相変わらず続きますが、夜勤の回数をこなすうちに、徐々に仕事内容にも慣れ、日勤よりも夜勤の方が楽、という人も出てきます。
そして何より、初めてできる職場の後輩。
1年前の自分を見るようで微笑ましく、職場の中で気兼ねなく話せる存在。仕事が楽しいと感じることも増えてくるかもしれませんよ。
②あのことわざは本当?3年続けた方がいいと言われる理由
昔から、仕事においてもよく使われることわざに、
「石の上にも三年」
というものがあります。
「どんなに苦しくて大変でも、長い間じっと辛抱すれば必ず報われる」という意味だそう。
実際、私もそのことわざに囚われたものの一人。
母から「まずは3年がんばりなさい」と言われ、素直にきっちり3年働いてから転職しました。
3年続けたことが結果的に良かったと感じたのは、次の職場選びの際でした。
私が転職先で選んだのは、病院ではなく一般企業の看護師枠だったのですが、そこでの応募条件の多くが「臨床経験3年以上」というものだったのです。なかには5年というところもありました。
病院への転職であればそういった条件は比較的少ないかと思いますが、臨床以外の働き方を模索する場合には、現場経験があるにこしたことはありません。
3年という勤務期間が一つのポイントとなるのは事実のようです。
入職1年での転職、メリットとデメリット
ここまでの流れだと、1年目での転職は避けるべし!と聞こえるかもしれませんが、そうではない場合ももちろんあります。
どんなに石の上に座り続けたところで、あなたの努力が報われないことだってあるのです。
- 人手不足で仕事がきつい
- 賃金が安い
- 思うように休暇が取れない
- サービス残業を強いられる
- 医師や上司からのパワハラがある
そういった悩みを抱えているのであれば、今すぐにでも行動を起こして良いと思っています。
では入職1年目で転職した場合、どのようなことがメリットやデメリットとなるのでしょうか。
入職1年目での転職のメリット
離職理由がどのようなものだったかにもよりますが、一番のメリットは何といってもあなたが看護師として気持ちよく働くことができるということでしょう。
ストレスを感じる職場に居続けることほど、精神衛生上良くないことはありません。
少しでも自分の希望のかなう職場を見つけるためにも、転職先は注意して選びましょう。
転職先で新たな問題が起こることも当然あり得ます。しかしそれはまたその時に考えれば良いこと。
新卒1年で4回も転職し、結果的に自分に最適な職場を見つけて8年働き続けている、という方だっているのです。
看護師人生のスタートを気持ちよくきるため、良い職場に早くめぐりあえると良いですね。
入職1年目での転職のデメリット
一方のデメリットは、看護師経験を武器にできない中での転職になるということでしょう。
看護師としての経験が乏しいため、自分がどのような所で働きたいのかが明確ではなく、結果として転職に失敗してしまうケースも考えられます。
また、中途採用となることで経験者とみなされてしまい、実力以上の仕事を求められてしまうこともあるかもしれません。
こういったことは、転職活動を行う際に、転職先の病院見学を入念に行ったり、先方とのやり取りをしっかり行うことで防ぐことも可能です。
信頼のおける人にも相談しながら、進めていくと良いでしょう。
看護師人生、まだまだこれから!
入職1年くらいで辞めたいなと感じている方へ向けて、私なりの考えを述べてみました。
どのような気持ちになったでしょうか。
あと1~2年続けてみようかなと思った方もいれば、やっぱり辞めようと決意した方もいるかもしれません。
「続ける」「辞める」
あなたの選択がそのどちらであっても大丈夫です。
たとえ1年目で転職したとしても、この先のキャリアに大きく影響することはありません。
また、今は辛くても「私にもあんなことがあったよ」と何年後かには笑って新人看護師に語れるネタになっているかもしれません。
どちらにせよ、まだあなたの看護師人生は始まったばかり。
あなたがあなたらしく、看護師としての道を進んでいける選択ができるよう、陰ながら応援しています!
早めの行動が◎
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