ICU(集中治療室)の看護師のメリット

必然的にスキルアップ!

医療機関の全ての診療科と比較すると、特に重症患者が集められるICU(集中治療室)では、命にかかわる処置が行われるのは日常茶飯事のことです。このような現場で働く看護師のメリットとしては、必然的にスキルアップをしていくという点です。

ほんの少しのミスであっても命にかかわることになりかねませんし、緊張感を持続できる看護師でなければICUで働き続けることは困難です。ICUでは、常に適切な処置や判断が求められるだけでなく、患者のさまざまな状態を把握しておくことも必要です。

やりがいを感じて看護が出来る

ICUで働く多くの看護師は、まさに医療の現場で働いているという実感があり、やりがいも感じています。半端ではない緊迫感と緊張感の中で働いているので、仕事を終えたときの充実感の大きさは他の科や一般病棟とは比べることができません。

自分自身がスキルを身につければ身につけるほど、どんな緊急事態にも冷静に処置ができるようになっていきます。さらには、最先端の医療機器を扱うことにも強くなり、様々な機器や心電図の取り扱いも上手くなります。

ICUの看護師になれば、驚くほど短期間でスキルアップができるというのは誰もが認めるところです。

キャリアップの幅が大きい

ICUで勤務すると、ハードな仕事である分だけ一般病棟の看護師より高い給料を貰うことになります。また、ICUでの経験があるというだけで次に転職するときにはプラスになることが多くあります。命の危機に携わる現場で毎日働いていくというとてもハードな状態で、何十年も勤めるのは難しいことかもしれません。

しかし、ICUでのこの経験があればどこの科であろうともいくらでも活躍することはできます。次のステップとして、ICUでの経験を生かして認定看護師などを資格を目指すのもひとつの方法です。

認定看護師だけでなく専門看護師の資格を取得することもできるので、ICUで働いた看護師は資格を取得することによって仕事の幅を大きく広げていけるというメリットがあります。

残業が少ない

施設により異なりますが、ICUにいる患者さんは重篤な状態にあることが多いため、処置やケアはスタッフが多く揃っている日勤帯に全て行います。そのため、概ね時間通りに計画通りに業務をこなせ、突発的なことが起きなければ残業もありません。

それから、シフトに関しては他の病棟などでは2交替制になっていることが多い現在でも、ICUでは3交替制のままになっているところがほとんどです。やはり、現在でも勤務時間が短い3交代制にしておくことで集中力を維持することができ、勤務時間が長くなる2交代ではないというのはメリットのひとつになる人もいるはずです。

ICU(集中治療室)の看護師のデメリット

仕事中は常に緊張状態

ICU(集中治療室)で働く看護師のデメリットというと、ハードすぎると言っても過言ではない仕事内容が挙げられます。ICUでは、一瞬の判断ミスが命に関わるのでとにかく集中力を持続させなければなりません。働いている間は僅か数秒であっても気を抜いたら駄目だと思っていて良いくらいかもしれません。

また、頻繁に起きる緊急事態に対処していくので、当然ですが気が休まる時間がありませんし、何かあればすぐに決断を下して的確な処置をしなければなりません。そのうえ、ICUで使われている器具や医療機器に関しては、的確に使いこなせることが大前提です。

プレッシャーが大きい

小さなミスが命にかかわるという中で、毎日働いているというだけでプレッシャーが大きいというデメリットは無くすことはできません。ICUでは、やりがいが大きい反面、大きなストレスと毎日闘わなくてはならないのです。

夜勤が多い

ICUで働く看護師のデメリットとして、その他にはどうしても夜勤が多くなってしまうということがあります。夜間でも緊急事態に備えて看護師が揃っている必要があります。

同じ夜勤でも、見回りを行うことが中心の一般病棟の看護師とは違って、夜勤中であっても緊急事態で慌ただしく働くことが多く、体力的にも精神的にもハードな夜勤です。

「メリット」と「デメリット」というのは表と裏という側面がありますが、ICUで働く看護師のメリットとデメリットは、まさに表と裏ということが言えます。