夜勤専従は高給与?

夜勤専従看護師の給料事情は、看護師の働き方の中ではおそらく最も高給与とされています。

看護師の中には、日勤専従で身体に負担をかけず低い給料でも満足して働きたいという人、夜勤専従で高い給料を得たいという人がいて、その需要に応えるかたちで夜勤専従は給料が高く設定され、それは事実として広く受け止められています。

給与形態の違い

夜勤専従として働く時の給料は、病院ごとに給与形態が異なるため事前に確認する必要があります。

まず1つ目は、常勤として働く場合に多い形態ですが、基本給○○○○○○円(夜勤手当○回分含む)と表記されている場合。

2つ目は、パートや非常勤として働く形態に多い、勤務1回分○○○○○円と表記されている場合。

3つ目は、稀に見られる形態ですが、時給○○○○円+夜勤手当○○○○円と表記される場合があります。

「ここの病院は給与が高いから良いな。基本給にプラスして夜勤手当が貰える」と思っていても、記載されている基本給の中に夜勤手当が既に含まれている場合もあるため、希望する病院がどのような給与形態になっているのか、どのように記載されているのかしっかり確認してください。また、加えて交通費、資格手当などいろんな手当がつくのか否かも調べてくださいね。

単純に求人を見ただけでは給料が分かりにくいものの、月収や年収に換算して計算してみれば分かります。

夜勤専従の給与の相場

1回の夜勤の給与相場は、31.355円です。低い病院では21.655円、高い病院は55.000円とかなりの開きがあり、差額がつく理由は簡単で、職場の違い、雇用形態の違い、給与の支給の仕方の違いなどが影響してきます。

働く施設によっての給与の違い

1つ目の職場の違いには、夜勤専従として働く職場の種類が影響しています。

入院患者さんの状態はバラつきがあり、症状が軽く一晩中担当者がいなくても大丈夫な患者さん、いつ急変するか分からない重度の患者さんがいます。時間を決めて患者さんの様子を何度も巡回する必要がある病院や、どうしても夜間ナースステーションに多くの人手が必要かによっても給与額が変わってくるのです。

また、高齢者医療施設などの福祉施設でも夜勤で詰めている人、巡回する人が必要となります。ただし一般病棟と比べれば危険性が低いため、給料はやや低めに設定されます。

雇用形態によっての違い

パートやアルバイト、派遣などの非常勤で雇用された場合、1回の夜勤につき30,000円が相場です。そして、正職員の夜勤専従の場合は、1回の夜勤につき5,000~13.000円(夜勤手当)が相場となっています。

非常勤の方が給料が高い理由は、夜勤1回分として表記されているためです。

しかし、常勤の場合は月収として換算すれば基本給が含まれるため30万円から50万円、更にボーナスもつき、合計すればかなりの額になります。職場によっては経験が上乗せされることもあるため、総合的に見れば常勤の方が給料が高いのです。

1ヶ月にどれくらい勤務出来るのか

上記の違いによって、夜勤専従の給料は変わってきます。一見、単価が高くて稼げそうな非常勤は、1か月にどれくらいの回数働けるかで価値が変動します。

例えば、単価が高い求人でもあまり勤務回数を増やせないのであれば、総合しての給料は高いとは言えません。求人を良く見て、自分がどれくらい働けるのか判断する必要が出てきます。

夜勤専従として実績を積んで行くと、その実績を基に給料を高くするよう職場と交渉もできます。また、日勤専従の人や2交代制、3交代制で働く通常のスタッフとの兼ね合いを考え、職場側から夜勤の回数を減らすように言われることもあります。その場合は夜勤の回数が月8回から9回になってしまい、通常の看護師と変わらない給料になってしまうという本末転倒の結末になりかねません。

そのあたりを考えて、常勤と非常勤のどちらを選ぶか、職場をどこにするのか検討しましょう。