1.自己分析
「良い求人があったら転職する」という漠然とした転職活動ではなく、転職に失敗しないための転職活動として、自己分析、転職の条件確認からスタートする方法をおすすめします。
一概に自己分析といっても正解はありません。ここでは自己分析の項目を一例として挙げていますので参考にしてください。
- 自分の長所・短所
- これまで経験してきた診療科
- 自分が得意としている分野
- 具体的な看護スキル
- なぜ転職をしたいのか
- どんな仕事がしたいか
- どんな働き方が理想か
2.条件確認
- 給与(月収、ボーナス)
- 手当
- 福利厚生
- 資格や経験の有無
- 夜勤の有無
- 通勤方法
- 職場までの距離
など、転職先に希望する条件は色々あると思いますが、すべての希望を適えることは難しいので、条件の優先順位を決めておきましょう。
「絶対に1人で転職活動をしたい」という方でなければ、選任のキャリアコンサルタントが付いてくれる看護師専門の転職サイトを利用し、細かな自己分析と条件の設定をするのがベストです。
3.情報収集
いよいよ、自己分析や条件に沿った求人を探すための情報収集をしていきます。情報収集先は、ハローワークやナースセンター、看護師転職サイトなどが一般的です。
また、看護学校では複数併願しないようにとされがちですが、転職活動においては複数併願をすることが当たり前です。決まった中で自分に合いそうな職場に決めていけば良いわけですから2つから3つ、多くて5つまで情報収集し、求人を決めるようにしましょう。
4.応募書類の作成
応募先が決まれば、応募書類の作成に移ります。履歴書、看護師免許のコピーか原本、これらを入れるための封筒が必須です。履歴書はコンビニエンスストアでも手軽に入手することができますし、パソコンで作成する人も増えています。
また、応募する病院や施設によっては看護学校の成績証明書、職務経歴書、1年以内の健康診断書、現在勤めている職場の源泉徴収票も必要とされます。
5.応募・面接準備
応募書類を準備してから実際に求人へ応募し、面接の準備にとりかかります。応募は電話での問い合わせから始まり、この時点から言葉遣いなどがチェックされています。
面接に向けて服装やメイクに必要なものを用意し、当日にあわてないよう質問も想定し、質疑応答に向けて求人票から疑問点を探しておきましょう。
6.面接・試験
病院であれば面接しか行われないということもありますが、企業などの病院以外への転職であれば、筆記試験が行われる可能性もあります。
志望動機や転職の理由、希望する職種などについて多く質問されますから、前もって答えを用意しておくことが大事です。
7.内定
面接や試験が終わると早くて2日から3日、遅くても1週間後には合否がわかります。電話やメール、郵送といったいずれかの手段で内定の通知がありますが、これに対しては、承諾するかどうかの返事を早めに出す必要があります。
複数併願をしている場合には、内定が決まった職場の中から一番働きたい職場を選んで、1週間以内、遅くても10日以内には返事を出すようにしましょう。
8.退職
退職にあたってはこれまで働いてきた職場に迷惑をかけず、後任の看護師へスムーズにバトンタッチしなければなりません。
民法においては、退職する2週間前までに退職願を出すよう明記されていますが、後任の看護師を募集する必要もありますし、最低でも1ヶ月から3ヶ月前には退職する意思を職場に伝えることが常識とされています。
まず、直属の上司に退職の相談を持ちかけ、手続きの仕方について事務に確認します。引き継ぎの手間やシフトの調整も必要であるため、職場側と相談しながら退職のスケジュールを決めていきます。この中で実際に退職する日が決まれば、退職願を作って直接上司へ提出します。
そして、1ヶ月前頃から後任へ業務の引き継ぎをして、業務のマニュアルがあれば渡して培ったスキルも教えます。
最後に退職日の前日頃から身のまわりについて整理し、借りていた備品は返却します。
退職日にはお世話になった人たちへ挨拶し、次の職場への入職準備に入ります。このときに入職準備で必要な雇用保険被保険者証や源泉徴収票、年金手帳を受け取っておきましょう。
9.入職準備
次の職場へ入職するための準備として、就業規定に関する書類を改めて見直します。面接のときと待遇が違うなどといったトラブルが起こらないよう、内容を確認しておきましょう。調整したい部分、希望を通したい部分の確認にもなります。
必要な書類も用意しておき、扶養家族がいれば健康保険被扶養者異動届、扶養控除等(異動)申告書、給与振込先の口座番号や支店名などを記入した用紙、身元保証人に記入してもらった身元保証書などもそろえる必要があります。
その他、前に働いていた職場の雇用保険被保険者証、源泉徴収票、年金手帳も必要です。労働基準法によって入職する際に健康診断を受ける義務がありますから、決まった施設で健康診断を受けて健康診断書の提出に備えます。
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