スキルアップを目的とする転職の場合

良い例

「これまでの経験を活かして新たな分野に挑戦するために、研修の場なども充実しているこの病院を志望しました」

■理由について

こういった言い方であれば、勉強したいといった目的で志望したという印象が薄くなって自主的にスキルアップへ取り組むといった意気込みも感じられます。

未熟だから教育して欲しいという受け身の姿勢ではなく、高い向上心やチャレンジ精神があることをアピールしたいところです。

悪い例

「学習できる教育環境が充実しているので、スキルアップのためにこの病院を志望しました」

■理由について

  • ニーズを汲み取る
  • 一見すると学習意欲の高さが印象づけられるような表現ですが、転職活動をするにあたって学習を前面へ押し出した志望動機というものはあまりふさわしくありません。教育環境が充実しているという言い方では、教育環境を望んでいるように受け取られる恐れもあるのです。

  • 自己学習の大切さ
  • 採用側では基本的に既卒者を採用するにあたって即戦力を求めていますから、新卒者であればともかく中途入職者ですと敬遠されかねません。特にまだキャリアが浅い段階で転職するのであれは、働きながら自主的に学んでいくといった姿勢をアピールすることが大切です。

人間関係を理由とした転職の場合

良い例

「見学してみて看護師同士のチームワークがしっかりとした職場環境だったので、お互いが協力し合いながら成長することができると感じました」

■理由について

職場においては友人関係ような仲の良さを求めるのではなく、あくまでも仕事上のパートナーとして協力し合うことのできる関係を望まなければなりません。

ポジティブな協調性をアピールすることによって、誰とでも問題なく人間関係を構築することができる人物であると判断してもらうことができます。

悪い例

「見学してみて看護師同士が仲の良いアットホームな職場環境に、働きやすさを感じました」

■理由について

  • 優先順位として違う?
  • 人間関係は看護師が転職する理由としてかなりの割合を占めるものですが、志望動機として看護師同士で仲が良いということを中心に据えることはあまりふさわしくありません。もちろん人間関係のストレスが少ないことは大きなポイントになるのですが、重視しすぎるとまた違う話になってしまうのです。

  • 努力も大切
  • 人間関係に馴染むことができない場合、すぐに離職してしまうのではないかといった印象を与えてしまう恐れがあります。自分に合う職場環境という視点ではなく、自分から周囲へなじむことができるよう協調性を持つということも大切です。

地理的要因を理由とした転職の場合

良い例

「長期的に勤務することを想定して自宅から近い病院を中心に情報収集を行い、この病院を選びました」

■理由について

地理的要因を理由とした志望動機ではありますが、決してどこの病院でも良いわけではないということだけはアピールすることができます。

この場合も補足的な志望動機のひとつとして挙げることがポイントとなり、長期的に勤務したいという意思を伝えることはできるだけ長く働いてもらいたいと考える求人元へ対しても好印象を与えることができます。

悪い例

「自宅から近く通勤に便利なため、この病院を選びました」

■理由について

  • どこまで大事?
  • 地理的要因を志望動機として掲げる場合には、あくまでも補足的に付け加えるということが大切です。最初に挙げてしまうとどこの病院でも良いのではないかという印象に繋がり、応募先のためには特別貢献する意欲がないというように受け取られかねません。

  • どうアピールする?
  • 特に子育てをしているなどといった家庭の事情がある場合には、地理的な要因を一番に挙げてしまいがちですから注意しなければなりません。

    志望動機をアピールするならば、やはり魅力を感じられる点や貢献することのできる点が重要であり、自宅から近いことは緊急時に駆けつけやすいといったように職場側のメリットと関連づけるようにします。